- 出演者
- タモリ 野口葵衣
今回の旅のお題は「黒部の絶景は電源開発の軌跡にあり?」。タモリらは黒部峡谷鉄道に乗って旅をした。黒部川では約100年前から水力発電のためのダムや発電所を建設する電源開発が行われてきた。猫又駅には昭和11年に建てられた黒部川第二発電所がある。黒部川の力を利用して年間一般家庭で約8万軒分の電力を生み出している。
オープニング映像。
タモリらは黒部川電源開発の原点を探った。黒部川第一発電所にあたるのが柳河原発電所。長さ8kmほどの水路をひいて約124mの落差で発電をしていた。柳河原発電所は黒部川最初の大規模発電所。まさに、黒部川電源開発の原点ともいえる。
タモリらは黒部川第三発電所に向かった。黒部峡谷鉄道の終点・欅平駅に黒部川第三発電所があり、その奥には新黒部川第三発電所が建っている。黒部川第三発電所の建設が始まったのは日本が戦争に向かっていく時代。大量の電力が必要になった。電力は国に管理されるようになり、黒部川第三発電所の建設計画は重要な国策となっていった。その際、最も困難を極めたのが発電に必要なダムの建設。当初は人が担いで資材を運んでいた。
タモリらは黒部川第三発電所のダム建設のために切り開かれた輸送ルートを辿った。欅平駅より先は工事用ルート。しかし、2024年6月から黒部宇奈月キャニオンルートとして一般開放される予定となっている。この新ルートを辿ると、急勾配でのトロッコ運搬を可能にしたものがあった。それは竪坑エレベーター。完成は昭和14年。山の中に巨大な竪穴を掘って造られた。大型重機もない時代に2年かけて造られたエレベーターだという。
タモリらはトンネル工事で立ちはだかった困難を探った。工事が行われていた当時、岩盤の温度が何と160℃にも及んだ。この高温地帯は約500mにわたり続いている。中に熱がこもり、作業員には60℃近い熱気が浴びせられていたという。後ろから水をかける形でトンネルを掘る作業が進められていった。
黒部川第三発電所のダムを望める橋には直径4.4mの巨大鉄管がある。中は水が流れている。これを上流へ遡ると黒部川電源開発における最重要施設が見えてくる。それが10kmほど上流の黒部ダムから水をひいて発展している黒部川第四発電所。地下約200mにつくられた巨大施設。昭和38年の完成当時、出力では水力発電で国内最大級だった。高度経済成長期に関西圏に安定した電力を供給し日本経済の発展を支えた。
タモリらは斜面にレールを敷いて巻き上げ機で動く装置・インクラインでゴールの黒部ダムを目指した。傾斜は34度ある。乗車時間20分、高さ456mをのぼった。その後はバスでトンネルを一気に走り抜けた。そして、黒部ダムに到着した。
エンディング映像。
次回予告が流れた。