- 出演者
- 佐々木明子 相場英雄
オープニング映像。
アメリカとイランの軍事衝突。原油を中東からの輸入に頼る日本は今苦境に立たされている。とりわけ深刻なのは、原油を生成して作られるプラスチックの原料ナフサの不足。そんな中、プラスチックの在り方を根底から覆す驚きの技術が広がろうとしている。使い古したプラスチック製品を新品同様の素材に蘇らせ、半永久的に資源を循環。リサイクルで世界を変える開拓者に迫る。
ペットボトルを新品同様にリサイクルするというJEPLAN。東京ドーム1個分の敷地に約130億円が投じられた巨大なプラント、そこには全国の自治体から1日およそ60トンのペットボトルが運び込まれる。このペットボトルを分子レベルに分解して精製し新品同様に戻すケミカルリサイクルを行っている。新品同様の素材に生まれ変わるため、何度でもリサイクルが可能。JEPLANは年間ペットボトルおよそ10億本分の再生樹脂を製造、国内の飲料メーカーやボトルメーカーに販売している。その内の1つがアサヒ飲料。2020年からJEPLANのリサイクルペット樹脂を利用、空気で膨らませてペットボトルに成形している。アサヒは2030年までに100%再生ペットボトルなどに切り替える目標を掲げている。JEPLAN高尾正樹社長は「石油をなるべく使わない社会をつくることで戦争の原因を減らせるんじゃないかとずっと思ってやってきた」と話した。
1980年大阪府に生まれたJEPLAN高尾社長。自宅の家電を分解して遊ぶ好奇心旺盛な少年だったという。東京工業大学で化学工学を学び、東京大学大学院へ進学。石油プラントの蒸留技術という現在の基盤となる研究に打ち込んだ。そして在学中、岩元美智彦会長との出会いが人生を大きく変えた。岩元会長に誘われ2人で会社を始めた。
使用済みペットボトルを分子レベルまで分解、新品同様の素材へと何度も蘇らせる技術を開発したJEPLAN高尾社長。創業のきっかけは当時繊維業界にいた現会長の岩元美智彦会長からアパレルの廃棄問題について相談を持ちかけられたことだった。2007年繊維リサイクルの研究開始、廃棄された繊維から綿を抽出しバイオエタノールへと再生させる試みに挑戦。およそ1年に及ぶ執念の研究の結果、独自の生成技術を完成。ゴミを燃料に走る映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の「デロリアン」を使い大々的にPR。リサイクルへの興味を社会へ広める活動にも奔走した。さらに洋服に使われるポリエステル繊維、つまりプラスチックのリサイクル技術を開発。ファーストリテイリングや無印良品、アダストリアなど大手アパレルを巻き込み回収ボックスを設置。洋服を分子レベルにまで分解し再び繊維に戻すリサイクルに乗り出した。しかし当時の製造コストは新品のおよそ10倍、メーカーは次々と撤退していった。そこで目をつけたのがペットボトルだった。毎日大量に廃棄されるため資源としても潤沢、今では全国63の自治体と提携してペットボトルを回収。さらに工業用フィルムなども回収し、飲料にとどまらず化粧品のボトルなどに再生、活用が広まろうとしている。
高尾社長が今新たに挑んでいるのが、一度は諦めた繊維のリサイクル。その先に見据えるのはリサイクル先進国への進化。既にフランス政府運営の研究所と共同で高尾の繊維リサイクルを進化させる新たな技術を開発。環境先進国であるフランスでも高尾の技術は高く評価されている。
ブレイクスルーはTVerで配信。
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プラスチックを新品同様の原料に戻す驚きのリサイクル技術を開発、世界を変えようと奮闘するJEPLAN高尾社長。高尾社長にとってのブレイクスルーとはなにか伺うと、「貢献したいという純粋な思い」と語った。
