2024年12月15日放送 15:05 - 15:35 NHK総合

レギュラー番組への道
最深日本研究 〜外国人博士の目〜“スナック”を知りたい

出演者
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(オープニング)
“スナック”を知りたい

ハーバード大学卒の社会人類学者モーラ・マグラーはスナックの謎に迫るためにたびたび来日し、全国60軒以上の店でフィールドワークを展開してきた。世界でも類稀だというスナックとは何なのか。

キーワード
ハーバード大学
オープニング

オープニング映像。

“スナック”を知りたい
第1章 スナックとは?

今回モーラはスナック研究のため7月から2か月日本に滞在した。新橋で40年続くスナックに2回目の訪問。普段の様子を観察するために研究者の顔は見せず、普通の客として訪ねるのがポイント。店で知り合ったという客もいた。モーラはママが客を叱ったり偉そうに振る舞うことにも最初は驚いたという。ママは客を氷の買い出しに行かせていた。モーラはアメリカではチップを貰うために仕事をしていないとダメだと思われているが日本は客が頑張るところが評価されていると話した。全国にある約5万軒の8~9割が女性経営者と言われている。モーラは女性が夜少人数で営業し酒を出す店という観点から日本のスナックの特殊性を指摘した。

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ボストン(アメリカ)新橋(東京)
第2章 スナックの不思議なシステム

より日常に近いスナックの姿を見るため定点カメラを設置し、外から映像で様子を観察した。新規客が入ると常連客も積極的に仲間に入れようと乾杯していた。飲み物を作っているママが氷しか入っていないグラスを常連客の前に置くと、常連客は「これ出すサインなのか?」と戸惑っていた。モーラは社会人類学の中で客はあくまで客だが客が仕事をしているように見えるので投資家として解釈している、客は居場所がなくなると寂しいので場所を守るために努力していると話した。大学卒業後日本の飲料メーカーに就職したモーラは、寂しさを感じた時スナックに行けば人と話したい人が集まっていて私にとって必要と感じたと話した。メーカーを退職後研究者となり、日本の生活で興味を惹かれたスナックを題材に選んだ。2022年にモーラはスナックをテーマに修士論文を発表し、現地に深く入り込んだ調査方法が評価された。現在はピッツバーグ大学で博士論文に挑んでいる。外国人女性という理由で入店を断られたことがあり、受け入れてもらえるようウケが良い曲のカラオケを練習した。

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テレサ・テンピッツバーグ大学時の流れに身をまかせ表参道(東京)赤坂(東京)
第3章 変わらないスナック

スナックは一度訪ねただけでは本質は見えない。この日モーラは四谷の老舗スナックに7度目の訪問。秋子ママはスナックを開く前は大型バイクでヨーロパを巡っていたと、これまでの訪問では聞いたことのない話が出た。1960年代、東京オリンピックを控えた日本は風営法を改正し酒だけを提供する店の夜12時以降の営業を禁止にした。これに対し軽食を提供することで深夜営業を続けるスナック・バーと呼ばれる店が登場した。秋子ママは居酒屋やカラオケボックスができて衰退する業種と言われていたが、今は孤独を感じる人が集まってくると話した。

キーワード
ポルトガル四谷(東京)東京オリンピック
第4章 変化するスナック

モーラはこの日初めてのスナックを尋ねた。一橋大学社会学部を卒業後ママになった千里ママは、新しい友達ができたら最高だと思ってスナックを始めたと話した。常連客は初めて来たときは誰かを誘っていたが今は基本1人で来ている、女性一人だとハードルが高かったがこの店は若いママがやってるから一人でも行けると話した。モーラはスナックは多様な業態になり、それにうまく対応している店はこれからもずっとやっていけると話した。

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一橋大学
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