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南極で起こったタロとジロの奇跡の実話「南極物語」。タロとジロは身勝手な人間によって頑丈な鎖に繋がれたまま南極大陸に残されたカラフト犬。そして1年後タロとジロは生きていたが映画では語られなかったが極寒の南極大陸でなぜ生き残れたのか。1957年に日本初の南極観測が行われた。選ばれた観測隊員は東大京大などの11名の研究者たちで目的は気象・地形・アザラシなどの生態系の調査だった。犬たちの世話係を任されたのが北村泰一。クレバスが多発する南極大陸では犬ぞりが必要不可欠だった。南極観測から61年後の2018年に北村泰一へ嘉悦洋が取材していた。南極観測には19頭のカラフト犬も参加していた。気温マイナス45℃にタロとジロが耐えられるのか。また海水に長期間浸かってしまった食料数カ月分が食べられなくなってしまった。すなわち隊員たちの命に関わる問題だった。タロとジロにも悲劇が襲い掛かる。昭和基地から170kmほど北東になる海岸へ地質調査に向かった時にホワイトアウトに遭遇。タロとジロが足から出血した。

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北村は手袋を出血したタロとジロの足に履かせると、タロとジロが再び力強く走り出した。そして無事に昭和基地に帰還することができた。

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南極観測から1年が経過。第2次越冬隊を乗せた観測船が氷に阻まれ接岸できないため第1次越冬隊が宗谷に向かうことに。犬たちに大好物の肉を数日分与えエサ箱も近くに移動させ首輪を強くはめ昭和基地を離れた。しかし第2次越冬隊は日本に帰ることになった。1958年宗谷は日本へ出発。15頭のカラフト犬は置き去りにされた。北村泰一は第3次越冬隊に志願。1年ぶりに南極大陸へ向かうとタロとジロは生きていた。7頭は首輪につながれたまま遺体で発見され6頭は行方不明だった。

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タロとジロは何を食べて生きのびたのか。生見愛瑠は海水に浸かった食材を食べたのかなと予想するなどした。

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タロとジロは何を食べて生きのびたのか。北村いわく、海水に浸かり放置していた天然の冷凍庫の食料をタロとジロが食べていたという。さらに食料を得て居た場所が昭和基地から100km以上離れた地点にある食料デポとクジラの死骸。北村は幼かったアノ2頭では100km先まで行けない、もう一頭生きていた犬がいたと話した。

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北村によるとタロとジロ以外に生きていた犬がもう一頭いたという。それがリーダー犬のリキだった。犬ぞりの先頭に立つリキは天然の冷凍庫に食料があることを知っていた。また、100km以上離れた場所に2頭を連れていけるのも抜群の方向感覚を持つリキ以外あり得ないという。しかしリキは北村と再会する前に息を引き取った。その後ジロは第4次越冬隊まで南極に残り、4歳6か月で息を引き取った。タロも第4次越冬隊まで南極に残ったが、ジロが亡くなったことをきっかけに日本へ帰国。生まれ育った北海道に戻り、動物学の権威である北海道大学の犬飼哲夫教授のもとで余生を過ごした。そして14歳7か月で息を引き取った。リキの孫やひ孫も越冬隊に参加し、日本の南極観測を支え続けた。

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