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今回の世界遺産はハンブルクの倉庫街と商館街。
ハンブルクは長い歴史を誇るドイツ最大の港町。1年間に取り扱う貨物の量は1億トン以上。12世紀、神聖ローマ皇帝から関税を免除されて以来、この街は世界へつながる玄関口だった。エルベ川から何本もの運河が街中へと伸びている。19世紀末から築かれた赤レンガの建物が連なっている。幅250m、長さ1.1kmにわたって続く世界遺産の倉庫群だ。南米・中東・アジアから集めた品々を欧米各地へと送り出すシステムがあった。
街に繁栄をもたらしたのは画期的な物流システムだった。絨毯は倉庫街を代表する積み荷の一つ。どの倉庫にも滑車がついていて、荷物を降ろすことができる。倉庫は必ず運河と道路の間に建てられていて、両方に面している。運河を渡る船で運ばれた荷物は滑車を使って倉庫の中へ運ばれる。保管された後、今度は道路側の滑車で降ろされ馬車などに積み込まれた。海運・保管・陸送という流れが一つの倉庫で完結するよう倉庫街全体が設計されていた。ケッセルハウスと呼ばれる場所にはかつて9基のボイラーが置かれていた。蒸気の力で水に圧力をかけ、地下に設置されたパイプを通して倉庫街全体に送っていた。その水圧を利用して滑車を動かしていた。古くから交通の要衝だったこの街は12世紀以来、国際貿易での免税を認められてきた。1871年にドイツ帝国が成立するとやがて関税同名への参加を迫られる。ハンブルクは一部のエリアだけ関税が免除される自由港の創設を求め認められた。その結果、免税品を大量に保管するための倉庫街が必要になった。人々は川をせき止め350万本の杭を打ち込み土台を築いた。
10月4日から2週連続で番組30周年スペシャル絶景BEST30をお送りする。
船会社や貿易会社などが事務所を構えた商館街も世界遺産の一部。ハンブルクでは商業ビルを一箇所に集めた街作りをした。その中でも異彩を放つ「チリハウス」。20世紀に花開いたドイツ表現主義の傑作と言われる。ヘンリー・B・スローマンはチリ硝石の貿易で巨万の富を得た。スローマンは手にした富を惜しみなくチリハウスの建築に注ぎ込んだ。100年近く経ったいまもチリハウスはオフィスやカフェなどの店舗が入る商業施設として人々に愛され続けている。国際貿易の急速な発展を象徴する建築群として世界遺産に登録された。
「世界で最も罪深い1マイル」と呼ばれる歓楽街レーパーバーンであの若者たちが日夜腕を磨いていた。
「世界遺産」の次回予告。
倉庫街からほど近い歓楽街レーパーバーンにやってきたのがまだ無名だったビートルズ。ジョン・レノンは後に「僕はリヴァプールで生まれハンブルクで育った」と言った。
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