- 出演者
- 森田洋平 ジェフ・バーグランド
オープニング映像。
今回のテーマは「祈りを支える 京都の寺院建築」。本日のゲストは京都外国語大学教授のジェフ・バーグランドさん。京コト+では国宝「三門」の貴重な内部を紹介する。今回のひもときポイントは寺院を構成する建築物伽藍・俗界との境界三門・寺院建築を守り継ぐ匠の技。
「八坂の塔」は寺院の起源に関わりの深い建築物。仏教の始まりは古代インド。釈迦が弟子たちと修業を行った場所が寺の起源とされている。釈迦の遺骨を安置するためストゥーパと呼ばれる建築物がつくられた。ストゥーパを中心に様々な建築物がつくられ寺院を形成していった。ストゥーパは中国で木造建築の影響を受け塔になった。鎌倉時代前期から広まったのは禅宗寺院の様式。「東福寺」に建ち並ぶ伽藍を人体で表す時に心臓にあたる建物が仏殿。「三門」は禅宗の三門としては日本最古。門は俗世間と仏道をわける境界を示すものとされてきた。
「禅堂」では禅僧が座禅修業などを行ってきた。日本に禅宗が入ってきたことによって京都の寺院建築が大きく変化した。「東寺」は金堂などが縦一列に配置されているが、「東福寺」は建物が人体に例えれる配置となっている。「東福寺」は禅僧が修業することが重視された建物が数多く配置されている。
「三門」は三つの解脱の境地「空門・無相門・無作門」を表す。「三門」の2階内部を紹介。中に並ぶ仏像は木を彫って出来ている。羅睺羅尊者は釈迦の実子にして弟子。サンスクリット語で「妨げ」という意味の名がつけられている。天井には迦陵頻伽が描かれている。
「知恩院」は広大な境内に100棟以上の伽藍が建ち並ぶ。2011年、御影堂の解体修理が行われた。寺院の修理には専門的な技術を持つ宮大工が欠かせない。御影堂の修理には継手と呼ばれる伝統技法が使われた。大修理を行った要因の一つは雨漏りによる腐食。古い部材を活かしながら新しい部材を継ぎ足す継手は寺院の種類には欠かせない技術。
「清水寺」を支える巨大なケヤキの組柱はくぎを使わず組み上げている。屋根は檜皮葺。年月が経つと劣化するため30~40年の周期で葺き替えが必要。平成の大改修の時、奥の院では葺き替え作業が行われた。固定するために使うのは竹くぎ。檜皮葺師・犬飼さんは数多くの重要文化財の屋根を葺いてきた。
歴史的建造物は部材の一つ一つが貴重な歴史資料のため傷んだ部分だけを補修する。「東福寺」では「常楽庵」の中の3棟の修理が行われている。修理には埋木・はぎ木の技法が使われている。
エンディング映像。
大河ドラマ どうする家康の番組宣伝。
「特別展 やまと絵 受け継がれる王朝の美」の告知。