2023年9月20日放送 22:00 - 22:45 NHK総合

四大化計画 〜世界は3つで語れない〜
教養バラエティー「未完成作品」

出演者
内村光良 
(オープニング)
今回は...

世界における三大未完成作品にアントニ・ガウディの「サグラダ・ファミリア」、フランツ・カフカの「城」、オーギュスト・ロダンの「地獄の門」がある。番組では4つ目を加えるとしたら何か、プレゼン対決を繰り広げる。

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(四大化計画 〜世界は3つで語れない〜)
スタジオトーク

美大出身で彫刻家の片桐仁は自身の作品「モアイフォン」を披露し、宇垣美里は漫画、映画などのコラムを執筆している。

世界三大未完成作品「サグラダ・ファミリア」

スペイン・バルセロナの中心に聳えるのがアントニ・ガウディの「サグラダ・ファミリア」で、未完の聖堂ながら多い時で年間470万人の観光客が訪れる。建築が始まったのは140年前で、建築家だったアントニ・ガウディは31歳だった。前任者からの計画を引き継ぎ、10年で聖堂を完成させるはずだったという。ガウディは聖堂の建築と並行していくつもの建設も手掛け、開花した独創性はサグラダ・ファミリアにも及んだ。その後、サグラダ・ファミリアの建築に専心し、無給で作業に当たった。不慮の事故でガウディは73歳で死去し、スペイン内戦下では建築資料が消失してしまうも、建築は継続された。

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アントニ・ガウディカサ・バトリョカサ・ビセンスグエル邸サグラダ・ファミリアジュゼップ・マリア・ブカベーリャバルセロナ(スペイン)
世界三大未完成作品「城/フランツ・カフカ」

フランツ・カフカは1924年、40歳の若さで死去した。友人だったマックス・ブロートはカフカが自分に宛てた手紙を目にし、そこには「僕の書いたものはすべて燃やしてくれ」と記されていた。だが、未完成作品に価値があると確信したブロートは編集、出版を決意した。そのなかで「城」は最高傑作と呼び声高い。明星聖子教授は「とにかく謎だらけだが、探究心をかき立ててカフカの世界に引き込んでしまう。中でも『城』は圧倒的に分からないが、20世紀を代表する文学だといわれる」と概説した。宇垣美里はカフカの「失踪者」を読んだことがあり、結末にツッコんだことがあるが、登場キャラクターが抱いていた孤独感は今も覚えているという。川島明はカフカに倣い、今回の放送を盛り上げるだけ盛り上げて、いきなり終了してみてはどうかと提案した。

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フランツ・カフカマックス・ブロート失踪者 ―カフカ・コレクション村上春樹
世界三大未完成作品「地獄の門」

オーギュスト・ロダンの「地獄の門」はダンテの長編詩「神曲」の地獄編をテーマとし、製作に30年以上を費やした。元々、フランス政府から美術館の門扉として制作の依頼が舞い込んだが、美術館の建設が中止となってしまう。ロダンは作品を引き取って制作を継続し、愛人ができたことで女性像が増えたとも言われる。1900年、地獄の門が個展で公開されたが、立体的な人物像は全て取り払われていた。1916年、ロダンは脳卒中で倒れ、彫刻作品を政府に寄贈した。翌年、77歳で死去。片桐仁はロダンの作品に「バルザック像」があり、服を着用しているが元々は全裸に片手で股間を掴んでいたといい、ダメに決まってるだろと思ったという。

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世界三大未完成作品を四大化プレゼン対決 スピードワゴン小沢VS.中川翔子

世界三大未完成作品に新たな作品を加えるなら何か、小沢一敬、中川翔子がプレゼン対決を行う。先攻の小沢一敬は手塚治虫の「火の鳥」を推薦する。34年以上の月日をかけて連載し、エッセイで手塚は「僕のライフワーク」と綴っていた。手塚が60歳で死去し、「火の鳥」は未完となった。後攻の中川翔子はブルース・リーの「死亡遊戯」をプレゼン。ブルース・リーは中国武術をアクションに取り入れ、観客を熱狂させた。「死亡遊戯」は主演5作目で、企画、監督も担当するも73年に32歳の若桜で死去。内村光良は小学時代に「燃えよドラゴン」を目にし、後ろ回し蹴りに衝撃を受けたという。「死亡遊戯」は78年に公開に至る。

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四大未完成作品候補「火の鳥/手塚治虫」

手塚治虫の「火の鳥」は全12編で、各編によって主人公や時代設定が異なる。共通するのは火の鳥を巡る物語で、生き血を飲めば永遠の命を手に入れられることから、人々は火の鳥に執着する。プレゼンターの小沢一敬は「火の鳥 未来編」が好きで、人工知能に服従して人類は滅びてしまうことになる。手塚は重視していたのは物語の発表順で、作品は過去、未来を交互に繰り返す。12編の「太陽編」は7世紀、21世紀が舞台。手塚は現代を描こうともしていたといい、タイトルは「火の鳥 大地編」。別のシナリオも存在し、2000年の大晦日が舞台だった。人工臓器、クローン技術の発展で人は死にたくても死ねない肉体となっているという設定。また、「火の鳥」と「鉄腕アトム」の世界のクロスオーバーも構想していたともされる。

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四大未完成作品候補「死亡遊戯/ブルース・リー」

映画「死亡遊戯」は100分の作品で、ブルース・リーの登場シーンは約11分。スタッフらは主人公を演じる代役の顔を基本的に映さず、背中のショットを多用した。また、夜間のシーンを増やし、姿形を分かりにくくしている。中盤では顔に重傷を負い、整形手術を受ける展開に。これで代役でも顔が出せるシチュエーションを作り出した。ようやくブルース・リーが登場する時、内村光良は「真打ち登場」と思ったという。なお、「死亡遊戯」でブルース・リーは仲間とともに敵のアジトである塔に乗り込み、各階に待ち受ける達人と激闘を繰り広げる構想を練っていた。

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スピードワゴンVS.中川翔子 四大化を勝ち取るのは?

川島明ら出演者の判定の結果、プレゼン対決を制したのは小沢一敬。川島明はブルース・リーの「死亡遊戯」について、ブルース・リーが急逝するも、スタッフたちが手を尽くして完成させ上映に漕ぎ着けたため、未完成作品ではないと解釈したという。

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(エンディング)
エンディング

エンディング映像。

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