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- 伊藤雅之 牛田茉友
都知事選から見えた課題について稲田氏は「選挙の目的外使用、公職選挙法が予定していない事態を解決することが問われていると思う」。大串氏は「今回の状況であるとすると選挙への感心の高まりは非常に残念な内容での高まりではなかったか」などと述べた。音喜多氏は「公職選挙法はみなさんが当選を目指すという前提が貫かれている。別の目的で立候補する方、こうした事に対処することが前提となっている法律ではない」などと問題点を挙げた。西田氏は「政見放送やポスターの提示、野次による選挙妨害など民主主義の根幹を揺るがしかねない課題が浮き彫りになった」と指摘。小池氏は「都民に十分な判断材料を提供できたのかが問われる」。川合氏は「従来の常識が通用しなくなっていると感じた」などと述べた。高井氏は「メディアの報道のあり方は大きな問題だったと思う」などと指摘した。
過去最多の56人が立候補した東京都知事選。小池百合子が3回目の当選を果たした。出口調査によると石丸氏に投票した人は10代・20代では40%あまりに上り、30代までは最も多くの支持を集めた。60代以上では小池氏や蓮舫氏への投票した割合が高くなっている。大串氏は「インターネットが大きな影響を及ぼした。この辺の対応も考えて行かなければならない」。音喜多氏は「若い世代にもきっかけは短い動画でも良いが、その奥にはどんな議論があるのか伝えて行かなければいけない」などと述べた。小池氏は「ネットの世界でできることは現実世界でもできるようにしていく必要がある。過激動画やフェイクなどで再生回数を増やしてビジネス化している。選挙にとどまらない問題」などと指摘。
ネット・SNSについて音喜多氏は「SNS拡散は良いのに電子メールはできないなど、間違った部分は訂正していくべきだと思う。動画拡散は良いのにもらったチラシをコピーして配ることはできない」などと指摘。大串氏は「落ち着いた形の中で情報が流通する形をネット上でどうやって作っていくのか、考えられるようにしていかなければならない」などと述べた。
今回の東京都知事選では同じ選挙ポスターが複数掲示板に貼られ、候補者ではない人物などが掲載されたポスターが貼られる事態が起きた。15区の補選ではつばさの党の陣営が選挙活動を妨害したとして、つばさの党の候補者3人が逮捕されている。法改正の必要性について音喜多氏は「公職選挙法を改正して範囲内でしっかり取り締まるプロセスと踏むべき。掲示板を金銭で他人に譲渡することは規制すべき」などと指摘。大串氏は「現行法によって取り締まれないものかきちんと見定める必要がある。ポスターの提示については法改正を提示して行きたいと思う」。小池氏は「選挙にとって一番大事なのは政策論争。日本の公選法は規制だらけ」などと述べた。
公職選挙法改正で8年前に18歳選挙権が導入されたが、若い世代の投票率は他の世代に比べ低くなっている。被選挙権年齢の引き下げを求める声も広がっている。高井氏は「主権者教育も遅れていると思う。候補者名や政党名を出しても学校現場が萎縮して行っていない」。小池氏は「選挙権と被選挙権で年齢がちがう理由は無い思う。若者の投票率の低さは政治意識の問題ではなく、若者が期待できる政治になっていない」などと指摘した。
現在、女性の国会議員の割合は衆院で11%、参院で26.4%。2022年に行った衆院議員対象のアンケートでは「女性の国会議員の数が不十分」との回答は8割超。稲田氏は「民主主義が歪んでいると思う。私は当選した20年前からほとんどパーセンテージは変わっていない。なんらかの数値目標・措置が求められていると思う」。音喜多氏は「きょうも7党いて女性議員が1人しかいない。選挙のルールと風土も大きな問題があると思う」。小池氏は「蓮舫氏に対するバッシングがひどい。あり方を根本的に見直さないと進んでいかない」などと指摘した。
今後の政局への対応ついて西田氏は「今の政治不信を拭うためには政治改革を進めなくてはならない。議論を詰めて党としては政治改革の先頭に立ち進めていきたい」。音喜多氏は「第三の選択肢を国民は求めている。抜本改革政党として改革に進んでいくという姿勢を改めて見せていきたい」。大串氏は「野党と連携し力を合わせ政権交代に向け野党第一党としてリードしていきたい」などと述べた。稲田氏は「自民党は変わらないと自民党は終わると言い続けてきた。小手先の改革では通用しないと思う、リーダーシップとスピード感を持って政策を堂々と議論していく政治にしていきたいと思う」などと述べた。
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