- 出演者
- 池上彰 中岡創一(ロッチ)
オープニング映像。
今回、2015年放送「プロフェッショナル ~仕事の流儀~ 一徹に直す、兄弟の工場 自動車整備士 小山明・博久」を再放送。ゲストは自動車部品工場づとめ経験がある中岡創一。愛車は70年代の「117クーペ」。
車のドクター、神の手を持つ兄弟コンビを紹介。工場に持ち込まれた廃車寸前のミニカを見て、難しい以来ほど嬉しそうにする兄弟がいた。修理を始めて3日、車は息を吹き返した。兄弟は、小山明と小山博久である。
広島県福山市に車のドクター兄弟、小山明と博久の工場はある。兄の明は、弟が来るまでにいつも掃除をしている。働いているのは博久の長男芳徳を含む3人だけ。だが、月に150件の依頼が殺到する。
この日、弟の小山博久が故障したセダンを引き取ってきた。平成14年式の国産車で、エンジンのかかりに異常があるという。このままでは事故につながりかねないと、修理に臨んだ。原因は不明。10分ほどでホースが外れている箇所を発見。ホースを付け直してエンジンがかかるようになって、ここで作業終了するはずだが、終わらない。ホースが外れた原因を探した。点火プラグが故障し、それが原因でホースが外れたことがわかった。
仕事への姿勢は、車検整備担当の兄小山明も同じである。まず洗車を行い、ブレーキパッドというパーツを交換すると言い出した。しかしその部品は普通であれば車検は通るというが、2年後までに変えなければならなくなるからと語った。すべての車検整備を終えて車を走らせた時、ハンドルの振動が気になるといい、車検は通るが部品を交換すると言い出した。
小山兄弟のこだわりは、どんな車も直せること。国産も外車もダンプカーも。県外からも依頼が来るという。その秘密を探りに、同業者の見学も多いが、修理する道具の多さに驚くという。兄の明さんの役割は、車の最新情報を掴むことである。月に13冊もの専門誌を熟読しているブレイン役。さらに展示会もまわる。共同作業をすることはほとんどない二人。いつも役割分担をして支えあっている。
9月下旬、小山博久はひときわ難しい車の修理を行っていた。6年前に買ったフェラーリのエンジンの調子が悪いという。不調の原因となった部品を2日かけて交換し終えたが、エンジンの音が悪いことを気にした。挑み始めて3日目、車を走らせてみた。音の問題は乗り心地にも関わるという。お客の気づかないことも気づくのが仕事だという。ミリ単位の調整を繰り返し、実際にお客さんに乗ってもらった。満足されたが、自分は満足していないと語った。
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小山兄弟の共通の癒しは犬。明はハチを毎日散歩に連れて行く。博久はナナを毎日仕事場に連れて来ている。
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- 犬
小山明さんは毎週父の墓参りを欠かさない。小山兄弟の工場は昭和34年、父稔さんが始めたものである。明さんは高校を卒業してすぐに工場で働き始めた。弟の博久さんは8歳年下のため、兄は頼りがいのある存在だったという。博久さんが工場に入って、明さんが行っている法人の故障車の整備を見て驚いたという。作業に時間がかかる博久さんを、明さんは決して叱ったりしなかったという。父が引退した後、明さんは法人の車整備をやめると決断した。すると工場の経営は苦しくなっていった。3人いた従業員は0になった。兄の力になりたいと、博久はスポーツカーの整備を始めた。客の厳しい要望に応えていたら、遠方から次々と客が工場にやってくるようになった。
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遠方から客が来始めた直後、明さんが倒れたのである。その間、一人で工場を切り盛りした博久さん。1年後、博久さんが手がけた車が、全日本選手権で1位から4位まで独占するという快挙を成し遂げた。明さんは素っ気ない返事をしたが、本当は嬉しくて万歳をしたと語った。二人だから頑張れたという。
小山博久さんはシステムエンジニアの藤井剛さんのもとを訪れた。藤井さんは脳性麻痺で足に障害がある。修理の依頼があったのは、競技で使う軽自動車。4ヶ月ほどの入院の間、野ざらしにしたことでエンジンがかからなくなったという。今回は故障整備を点検整備の両方を兼ねているので、2人がかりで取り掛かることになった。まずは明さんが洗車をする。博久さんはエンジンがかからない原因を探っていた。錆びている部品を交換したり、コーティングをするなどの整備を施す。整備作業は順調に進んだ。
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藤井剛さんの車を整備し始めて1週間、藤井さんは半年ぶりに愛車を運転した。しかしまた整備を始めた。腕力が落ちている藤井さんのために、サイドブレーキを改造した。角度を調整し、少ない力で動かしやすいように調整した。最後は明さんが点検をして再度洗車をし、終了となった。納車の日を迎えた。許可をとり、競技の時のようにサイドブレーキを使い、ターンしてみる。一度は諦めかけた車の運転を、藤井さんは楽しんでいた。
プロフェッショナルとは、当たり前のことを当たり前のように。どんな車でも向き合う姿勢を真剣に、などと語った。
ここまで、2015年放送「プロフェッショナル ~仕事の流儀~ 一徹に直す、兄弟の工場 自動車整備士 小山明・博久」を再放送。弟・博久さんは「ただ直すだけでは整備と言わない」と話していた。
ここまで、2015年放送「プロフェッショナル ~仕事の流儀~ 一徹に直す、兄弟の工場 自動車整備士 小山明・博久」を再放送。2人は今も現役として活躍。その様子に密着。兄・明さんは現在81歳、博久さんは74歳。最先端技術に対応するため、この9年間でほぼすべての機械を買い替え。VTRにも登場した藤井さんの車は毎月欠かさず点検を続け、この9年間で故障なし。
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ここまで、2015年放送「プロフェッショナル ~仕事の流儀~ 一徹に直す、兄弟の工場 自動車整備士 小山明・博久」を再放送。ゲスト・中岡の愛車「117クーペ」は1970年代の国産車。そのエンジンの音を小山さん兄弟に聞いてもらったところ、「きれいな音」「ボンネット開けて見たかった」など聞かれた。
エンディング映像。
次回の「時をかけるテレビ」の番組宣伝。
「所さん!事件ですよ」の番組宣伝。