2025年5月20日放送 23:50 - 0:35 NHK総合

歴史探偵
天才ダビンチ 3つのミステリー

出演者
佐藤二朗 片山千恵子 池上英洋 
(オープニング)
今回は...

今回、ルーブル美術館に所蔵されている「モナ・リザ」の技法に迫る。さらに、「最後の晩餐」をCGで再現。

キーワード
モナ・リザルーヴル美術館レオナルド・ダ・ヴィンチ最後の晩餐
オープニング

オープニング映像。

(歴史探偵)
スタジオトーク

レオナルド・ダ・ヴィンチの経歴を紹介。まず、番組で調査したのは最高傑作と謳われる「モナ・リザ」。

キーワード
モナ・リザレオナルド・ダ・ヴィンチ
モナ・リザ 技法の謎

ルーヴル美術館にはミロのヴィーナス、民衆を導く自由の女神など50万点におよぶコレクションが収蔵されている。今回、番組で調査するのはレオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」。肌は深みのある温かな色をし、繊細な影の濃淡だけで神秘的な微笑みが表現されている。絵の下地からは酸化鉛という茶褐色の顔料が検出されたが、ルネサンス当時の絵画には使われなかったとされている。フィリップ・ヴァルテール氏は絵に触れることなく科学調査を行っていて、X線を使った分析で影の表現に茶色、黒の顔料を使っていた。薄い絵の具を十数回も塗り重ね、グラデーションを表現していたという。

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サモトラケのニケスフマート技法ミロのヴィーナスモナ・リザルーヴル美術館レオナルド・ダ・ヴィンチ最後の晩餐欧州シンクロトロン放射光研究所民衆を導く自由の女神

美術史家の池上英洋氏はダヴィンチの技法の再現を試みた。乾かしては口元の影を塗る作業を繰り返し、グラデーションを表現。だが、池上氏は「同じ材料を使っているのに肌の濃淡ぐらいしか出せない。ここまで味わいのある自然な肌の質感はなかなかできない」と舌を巻いていた。

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モナ・リザレオナルド・ダ・ヴィンチ
スタジオトーク

池上英洋氏はダヴィンチの技法の再現にチャレンジしたが、徐々に乖離が生じていくのを実感し、「500年ほど早かった」と振り返った。そんなダヴィンチは設計士としての側面があった。

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モナ・リザレオナルド・ダ・ヴィンチ最後の晩餐
VR調査 最後の晩餐 レオナルド・ダ・ヴィンチ

「最後の晩餐」は修道院の食堂に描かれた壁画で、レオナルド・ダ・ヴィンチはルネサンスで完成した遠近法をかつてない規模、正確さで描いた。対照的に人物像は大きいなど、奇妙な点が散見された。そこで、「最後の晩餐」をVRで再現し、人物を等身大にするなど修正すると、作品としてのインパクトは希薄化してしまった。調和のとれた構図にするため、ダヴィンチは人物像、奥行きなどをあえて強調していたという。

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サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会スフォルツァ城レオナルド・ダ・ヴィンチ最後の晩餐
スタジオトーク

「最後の晩餐」を科学的に調査すると、金以上の価値があったラピスラズリなどが使われていたことが確認できたという。そんなダヴィンチは完璧主義が過ぎ、67年の生涯で完成まで漕ぎ着けた作品の数は15点ほど。

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モナ・リザレオナルド・ダ・ヴィンチ最後の晩餐
モナ・リザ 意外なモデル レオナルド・ダ・ヴィンチ

「モナ・リザ」のモデルは商人の妻とされているが、池上英洋氏は「商人の妻を描くときの約束事がみられない」と異論を唱える。また、一商人の細君を描くのにダヴィンチが尋常ではない労力、時間を傾けたのかも疑わしいという。池上氏は「モナ・リザ」のモデルはダヴィンチの母親ではないかと推理する。史料によると、レオナルドは正式な結婚によって生まれた子どもではなく、加えて、母親は別の男性に嫁いだ。ダ・ヴィンチが母と再会したのは41歳の時で、翌年に死去するまで共に生活した。母の死後、レオナルドは「モナ・リザ」の制作をスタートさせた。

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アンボワーズ(フランス)クロ・リュセ城ジュリアーノ・デ・メディチフィレンツェ国立図書館モナ・リザレオナルド・ダ・ヴィンチ美術家列伝
スタジオトーク

「モナ・リザ」のモデルがレオナルド・ダ・ヴィンチの母親とするなら、佐藤二朗は再会後の姿ではなく、母からの愛情を求めてもそれが叶わなかった頃の姿と考え、「作品に深みを持たせるような気がする」と語った。非嫡出子ということでダ・ヴィンチは公証人だった父の仕事を継ぐことはできず、初等教育も受けさせて貰えなかった。だが、余りある好奇心を持ち、ダ・ヴィンチは多大な功績を残した。

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モナ・リザレオナルド・ダ・ヴィンチ最後の晩餐
(エンディング)
次回予告

「歴史探偵」の次回予告。

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