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オープニング映像。
釣り具メーカー「クローブライド」が始めた表参道の「D-VEC TOKYO EXCLUSIVE」は釣りファンの裾野を広げたいと、波をデザインしたジャケットや魚を入れるビクをモチーフにしたバッグなどを扱っている。グローブライドは釣りのイメージアップにも力を入れている。
東京大学の岡田リポーターはクローブライド本社を訪ね、グローブライドの鈴木一成社長に話を聞いた。15の国と地域で展開する総合釣り具メーカー。主力商品は釣り具で、売上の9割を占める。ゴルフやテニス、サイクルスポーツ用品も手掛けている。9メートルの鮎竿の重さは194.8gで缶コーヒーよりも軽い。負荷をかけてしならせても折れない。
岡田リポーターがクローブライドを取材。脅威の軽さと強さを誇る釣り竿の材料はカーボン。樹脂の量を減らしてカーボンシートをより軽くするのが軽量化のポイント。樹脂を減らすと繊維に沿った縦方向の強度は保てるが横方向には極端に弱くなる。そこで強度を上げるためにカーボンを90度クロスして重ね合わせた。角度を工夫すればさらに強度を高めることもできる。樹脂を極限まで減らしているため重ねても軽さは維持できる。鉄の棒にカーボンシートをアイロンで貼り付けたあと、カーボンシートを巻きつけるローリングという作業を行い炉の中で加熱して成形する。仕上げは系列会社の那須ダイワで行う。
1953年に松井義男が松井製作所を創業したのがグローブライドの始まり。当時はアメリカのメーカーから委託されたリールを製造・輸出していた。1964年に開催された東京オリンピックがきっかけで国内で釣具販売を始めた。1969年には社名をダイワ精巧に。漫画「釣りキチ三平」も追い風になり、それまで大人の趣味だった釣りが子どもたちにも広まり始めた。事前を楽しむルールやマナーを学ぶ「ダイワヤングフィッシングクラブ」の活動は釣りの裾野を広げるきっかけになった。2009年に社名をグローブライドに変更した。そこには地味な趣味と捉えられていた釣りのイメージを変えるという思いがある。メーカーが最新の製品を披露するフィッシングショーでは新たなロゴを使ったブースが話題になった。
グローブライドが開発した最新モデルのリールは巻き心地を極限まで滑らかにした。リールのギアは切削加工機を使って精度高く削り出されている。100分の1ミリレベルまで誤差なく加工できる。それでも顕微鏡で見ると不要な突起である「バリ」がまだあり、1つ1つ丁寧に除去している。トッププロから一般の釣り人までグローブライドの釣り具は幅広く愛されている。岡田リポーターは「釣り具を持って使いさすさに驚いたがそれには色々な技術が組み合わされて実現されているとわかった」などと話した。
知られざるガリバーの次回予告。