- 出演者
- 草刈正雄
オープニング映像。
今回は不思議な魅力と存在感で私たちを惹きつける竹の奥深い世界を紹介する。
- キーワード
- 竹
京都・西京区の地蔵院では参道の両脇に並ぶ青竹が参拝に来た人を迎える。南北朝時代に建立された禅寺で、竹の寺と呼ばれている。住職は朝、参拝者が訪れる前に竹林の手入れをする。景観や日当たり、風通しなどを考えながら余分な竹を切る。
京都・向日市は古くから竹で知られた地域だ。この地域のたけのこは皮が白く柔らかく、甘みのある京野菜の一つとして知られている。約600種ある日本の竹だが、竹材に向くのほんのわずかだ。竹材には3~5年の竹が適していると言われる。水洗いしたら火にかけて余分な油分を拭いて磨いていく。次は反りを見極めて熱いうちに矯正する。数週間天日干しすつろクリーム色で艶のある白竹になる。
千利休ゆかりの寺、大徳寺。茶席では様々な竹製の道具が使われる。千利休はどこにでも生えている竹を使うことで侘び寂びの精神を高めたと言われている。千家十職の一つ、黒田正玄は茶道の三千家のために竹製の茶道具を代々作り続けてきた。家元らが削る茶杓の材料を吟味するのも仕事だ。
奈良県生駒市高山には室町時代から20代続く茶筅師の工房がある。海外の愛好家を中心にカラフルな糸を使った茶筅の注文が増えたという。茶筅は流派によって竹の種類や形が異なる。茶筅作りは基本的には500年以上製法が変わっていないという。
隈研吾は約20年以上にわたって世界中に竹を使った建築を作ってきた。「竹の持っているやわらかさとか透明感とかそういうものに日本人の波長がいちばん合う」と言った。
銀座にある巨大なインスタレーションは細く切った約5000本の竹ひごで作られた。黒竹が過去、白竹が未来を表している。四代田辺竹雲斎の作品は大英博物館やメトロポリタン美術館などにも収蔵、世界で活躍している。この家に伝わる伝統の技「竹雲斎七技」で竹ひごを編んでいく。
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2023年11月29日(15:10)