- 出演者
- 草刈正雄
オープニング映像。
日本の道路の起点となっている日本橋。現在の橋が架けられたのは1911年、明治期を代表する石造りのアーチ橋だ。最初に架けられたのは江戸時代のはじめのことで、浮世絵には数多くの橋が描かれてきた。工芸品からも日本人の橋に対する思い入れの深さを感じることができる。
現在の永代橋が架けられたのは大正15年、当時の最新技術を駆使して造られたアーチ構造の橋だ。国の重要文化財に指定されている。最初に架けられた1698年、明治に入るまで木の橋だった。明治30年、最新の材料であった鋼鉄を使い強い橋になった。関東大震災で永代橋は木でできた部分が焼け落ちた。その時の反省から、焼け落ちない橋を造ろうと架けられたのが復興橋だ。
山梨の桂川に架かる猿橋は「猿がツルを伝って谷を渡る姿を見て橋をかけることになった」という伝説を持つ。猿橋は「刎橋」という構造の橋だ。橋を支える桔木には雨がたまらないように小さい屋根がついている。
「かつしかハープ橋」をデザインした大野美代子さんは日本初の橋梁デザイナーとして大きな橋を次々と手掛け、高い評価を受けた。中でも代表作とされるのが熊本県山都町にある「鮎の瀬大橋」だ。深い渓谷で、通常の工法では橋を架けるのが難しい環境だ。橋の半分は吊り橋に、もう一方は桁橋にすることで地形条件をクリアした。「鮎の瀬大橋」の存在は奥深い山の景色を一つの芸術作品にまで高めている。
山口県岩国市にある錦帯橋は創建から350年を迎えた。一つ一つのアーチは木材を丁寧に組み上げて造られている。地元の大工の手によって行なわれてきた架替えを通じて匠の技が受け継がれてきた。
出島の玄関口として新たに架けられたのが出島表門橋だ。鉄製の橋だが、落ち着いた色合いで出島と馴染んでいる。その構造は独特で、出島の対岸部分だけでは自然体の重さを支えている。国指定の史跡である出島側にはほとんど重量がかからないようになっている。「はしふき」といイベントが月に2回のペースで開催されている。
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