- 出演者
- 渡辺和洋 新美有加 奥寺健 山田健太 稲垣真一 平松秀敏
オープニング映像。
今回は「能登半島地震 メディアはどのように機能したのか]。視聴者からの意見は番組公式Xで募集中。
BPOはTBSの「news23」にて放送倫理違反があったと判断した。TBS「news23」は去年1月にJA職員が共済の契約を巡り過大な営業ノルマの実態告発する様子を報道したが、映像加工が不十分などから身元が特定され、放送後にJA職員が辞職しており、これについてBPOは本来放送局が負うべき責任を軽んじた対応だと指摘した。TBSは指摘を真摯に受け止めるとした。
今回は「能登半島地震 メディアはどのように機能したのか」。1日午後4時10分頃にマグニチュード7.6・最大震度7の自身が発生し、津波警報・大津波警報が出された。フジテレビでは午後4時14分から午後9時10分まで震災の特別番組を放送した。能登半島地震でメディアがどう機能したのかに迫っていく。
山田健太らゲストを紹介。石川テレビと中継し、稲垣は避難所ごとに必要とされる情報が異なり、避難所で安定的な生活を送れている人たちは少しずつもとに戻ろうという情報を求め、孤立している人々は命をつなぐための情報を必要としているなどと伝えた。地震発生時の石川テレビについて稲垣は報道フロアは4人態勢で津波が1分以内に来ることが分かっていたためいち早く伝えたかったが状況把握が遅れてしまっていたなどと明かした。平松は局内では地震発生当日にはあまり情報が上がってこなかったが翌日に津波より地震の被害が甚大だったと判明したなどと振り返った。フジテレビアナウンサーの呼びかけを一覧で紹介し、奥寺らは大津波警報時には1段テンションを上げて伝える取り決めはあるものの、効果があるかは不明で明確な正解は今も見えていないなどと打ち明けた。
能登半島地震でのNHKアナウンサーの呼びかけを一覧で紹介。強い口調で呼びかけをした稲垣は、叫ぶだけで内容がないなどと意見もあったが、一方で普段から自分を知ってくれている視聴者からは普段とは違い切迫した表情と声に深刻さを瞬時に理解できたとの意見ももらっており、正解は未だ確かなものはないが生存者がいることが自分の本望などと伝えた。
フジテレビでは能登半島地震発生当日は午後9時10分時点で特別編成を解除してバラエティ番組を放送し、それについて寄せられた視聴者の声「情報提供を優先するのがマスコミの本分」などを紹介。このことについて奥寺らは報道のミスコミュニケーションが発生している可能性もあるとし、1月5日放送の石川テレビ緊急特報にてアナウンサーが温かい番組にしたいと発言したことの経緯を稲垣に質問した。稲垣は報道局トップが被災者に寄り添うことを第一にすることを指示し、その言葉に共感したアナウンサーが表現した言葉で、その言葉を聞いたときには伝わったのだと感じたなどと明かした。
フジテレビのその後の取材についての視聴者の声「被災者の方々の心中を察した報道を」などを紹介。これらについて平松らは、人の顔を通した情報がより人々に伝わるため現地での取材は必ず必要であるものの、配慮も当然必要となってくるなどと意見を示した。稲垣は現状、「頑張れ」などのワードは人によっては傷つける結果になるため控えており、暖かく明るい話題の時に少しだけ感情を含ませるもののまだそうした放送の段階にはないなどと伝えた。また稲垣は取材する上で被災者から報道陣に避難する言葉をかけられることもあるが、被災者たちからすれば当然の対応であり、そうしたことをくれぐれも踏まえて取材するよう意識共有しているなどと明かした。
能登半島地震での実名報道について平松らは、去年の内閣府が発表した基準を受けて今回の災害で自治体がかなり思い切って迅速に安否不明者の実名を公表しており、元日であったことで旅行者も多いこともあり早めの情報獲得がプラスになるはずなどと伝えた。稲垣らは災害関連死の名前公表についてはするべきだと考えており、どの様な状況で死に至ったのか知ることが今後の災害関連死の減少のための貴重な情報になるためであるなどと説いた。火傷を原因に亡くなった中川叶逢ちゃんの情報提供している母の中川を取材した様子を紹介。中川は入院させることができたらもしかすれば何かが変わったかもしれないという気持ちがあるなどと打ち明けた。平松らは全国放送だからこそ出来ることがあるとし、避難所への支援物資に賞味期限切れや生物はかえって迷惑になるなどといった情報はキー局が伝えるべきなどと意見した。稲垣らは今後情報の減少や関心の減少していくなかでも自分たちの状況を地元目線できめ細かに情報として伝えていき、被災区域以外の人々にも心を寄せてもらえるよう情報発信していくために継続して取材していくなどと意思表明した。
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- 中川叶逢令和6年能登半島地震