2023年9月30日放送 11:15 - 11:42 NHK総合

首都圏情報 ネタドリ!
首都圏情報ネタドリ!急増!“駅前・高層”再開発 家選び・暮らしはどう変わる?

出演者
合原明子 野澤千絵 
(首都圏情報 ネタドリ!)
“駅前・高層”再開発 家選びや暮らしはどう変わる?

今日のテーマは再開発。渋谷駅周辺などで再開発プロジェクトが進行中だが、今その波は秋葉原など個性豊かな町や都心部の外の町にまで広がっている。東京・葛飾区のせんべろの聖地・呑んべ横丁が再開発で姿を消した。再開発の波は世界的な観光地となった秋葉原まで。開発が進んだ地域を取材すると住民の暮らしに異変が。地域が直面していたのは人口急増によるしわ寄せだった。再開発で変貌する首都圏は、暮らしや家選びにどんな影響があるのか。

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(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(首都圏情報 ネタドリ!)
“駅前・高層”再開発 家選びや暮らしはどう変わる?

再開発はどのように進められるのか。まず必要なのが、土地の権利を持つ地権者の2/3以上の同意と、自治体が定める都市計画の決定。今主流となっているのが駅前に高層ビルを建てるもので、現在関東地方だけでも101箇所の再開発が進められている。

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再開発
秋葉原で“再開発計画” どうなる?“街の個性”

外国人観光客にも人気の秋葉原。今、駅前の一角を再開発する計画が進んでいる。30年秋葉原似通っているという人は、ゴミのようなところからパーツを引き出してそういう面白さもある、と語っていた。再開発の対象は家電量販店の立ち並ぶ神田川沿いの一角。千代田区は昨日、区議会で地権者の3分の2以上の同意が得られる見通しがたったと説明。反対の声は根強いものの計画は一歩前に進んだ。再開発に慎重な立場を示してきた地権者の一人・角田一郎さんは親子三代にわたって秋葉原で商売をしてきた。秋葉原は戦後の焼け野原からラジオ部品などを扱う商店主たちによって復興した。昭和や平成には電気の街として成長。電気街にかつての勢いがなくなるとアニメなどのサブカルチャーの街として変貌を遂げてきた。こうした街の個性が失われてしまうのではと角田さんは危惧している。

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再開発秋葉原(東京)
再開発で変わる“聖地” その街の人々は…

再開発によって8月いっぱいで姿を消すことになった聖地が70年の歴史がある葛飾区立石の呑んべ横丁。「しらかわ」のママ・玉井征子さん(80)は店を移転させようにも周辺の賃料は高く、一旦店はたたむことになった。再開発の予定地は京成立石駅の北口、呑んべ横丁を含む106軒に上る。5年後には地上36階に高層ビルなどが建ち、オフィスやマンションなどが入る予定。福島県出身の玉井さんが店を開いたのは40年前。子供たちを一人で育てるため店に立ち続けてきた。2年前、再開発計画は実行されることになった。この地域の再開発は災害に強い街にしたいという地権者たちの思いから始まった。中心になってきたのは立石駅北口地区市街地再開発組合 理事長の徳田昌久さん。再開発は長年の悲願だった。再開発にこだわったのは一体に多く残る木造住宅が何度も火災の危機に見舞われてきたから。地元の葛飾区も庁舎の老朽化で建て替えを検討していたため、移転先として再開発計画を後押ししてきた。葛飾区長の青木克徳さんは「駅前は利用者が多いし、やっぱり利便性が高いんだと思います」等と話していた。

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しらかわ京成立石駅再開発呑んべ横丁立石(東京)

8月19日、葛飾区立石のスナック しらかわの最後の日。ママ・玉井征子さんは、まだ実感がちょっとわかないけどね、悲しくなってくるわ、その話すると、と語る。開店をいつもより早めたが常連客を中心に店はすぐいっぱいになった。その中に2人の娘の姿があった。閉店が迫る中で、玉井さんは自らマイクを握った。歌ったのは、新宿の店を閉めるママの心境を歌った「紅とんぼ」。

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“駅前・高層”再開発 なぜ急増?街の個性は?

明治大学教授の野澤千絵をゲストとして紹介。今主流となっている高層ビルを伴う再開発では、ビルの中にはマンション、オフィス、公共施設、商業施設が入るのが一般的だという。野澤千絵は、基本的には立地で売れたり貸したりできるものを入れるということになり、地方都市だとオフィスが難しいのでマンションや住宅になることが多いと説明した。街の個性を残しながら再開発を進めるのはなかなか難しい面もあるとしながらも、石川・金沢市の近江町市場は市場の雰囲気を残そうと尽力して、再開発をしながら市場の雰囲気を残した事例もあるという。千葉県松戸市や神奈川県海老名市など都心から離れた周辺地域で進んでいるのがタワーマンションを中心とした再開発。

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再開発松戸市(千葉)海老名市(神奈川)近江町市場
再開発で人口急増 直面する“想定外”

この10年で人口が約10万人増えたさいたま市。個人市民税も約502億円増加した。子育て世帯の転入が相次いでいる。実は今、地域の学校は再開発のしわ寄せへの対応に追われている。浦和別所小学校の児童数は1212人。国から抜本的な対策を求められる基準を大幅に超えている。2年前には校庭の遊具があった場所に仮説の校舎を建てた。昼休み、校庭で遊べない子供たちが教室に残っていた。さいたま市立浦和別所小学校校長の持木信治さんは、すぐ校庭を広くしてくれだとか子どもたちの人数を減らしてくれということはできないので、今ある環境でなんとか工夫して、子どもたちの教育環境を整えられればということを考えているという。この状況に対応するために、新学校の建設用地に決まった沼影市民プールが閉鎖されることになった。最後の挨拶に立った所長の會田孝志さん(46)は23年に渡りこのプールで働いてきた。年間の利用者が述べ10万人以上の上るプールの閉鎖は職員にとっても寝耳に水だった。2年前には1億円以上の大規模な改修を行っていた。さいたま市 都市公園課課長の川名啓之さんは、なんとか残していただきたいって声は頂いているのは事実です、ただやっぱり反面子どもたちの教育環境っていう部分では学校も必要というところで、と説明した。

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さいたま市立浦和別所小学校さいたま市(埼玉)再開発屋内プール

さらにさいたま市では根本的な解決が難しい問題も出てきている。3人の子供を育てている西村みほさんは、ゆとりのある環境で子育てがしたいと、2年前に都内から引っ越してきたが「発熱外来もだいたいすぐ埋まっちゃって空き枠がないと出てくる」といい、小児科の予約が極めて難しいという。15年以上この地域で小児科医として働くにしむらこどもクリニック院長の西村敏さんは、1日何人もお断りせざるを得ないのが現状だと明かし、「みんな診たいんですけど診きれないのはこれはもうどうにもならない」などと話した。

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増える“駅前・高層”再開発 家選びのポイントは? / これからの再開発 豊かな暮らしへ“大切な視点”

野澤千絵は街を見るときに何に気をつけたら良いか、と聞かれ一歩先の街を見極めることをあげた。どういうふうに街が変わるんだろうと見ることが非常に大事などと説明した。もう一つが自治体の都市経営を見極めることで、最近は人口減少が深刻化していて、東京でも日本人の人口が減っているというデータがあるように各市町村は人口が欲しいために、奪い合戦みたいなことを繰り広げているなどと話していた。

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