2025年1月25日放送 11:25 - 11:54 NHK総合

首都圏情報 ネタドリ!
相次ぐ赤ちゃん遺棄事件 どうしたら命を守れるか

出演者
バービー 山縣文治 
(オープニング)
趣旨説明

生まれたばかりの赤ちゃんを殺害したり放置して死なせたりする痛ましい事件が後を絶たない。栃木・小山の住宅街の空き地でおととし7月、生まれたばかりの赤ちゃんが遺体で発見された。遺棄したのは産んでも育てられないと考えた母親だった。別の遺棄事件で逮捕された女性が語ったのは「後悔」。さらに取材を進めると女性の妊娠を同居していた男性が気づかず事件になったケースも。

キーワード
小山(栃木)
オープニング

オープニング映像。

相次ぐ赤ちゃん遺棄事件 どうしたら命を守れるか
相次ぐ赤ちゃん遺棄事件 小さな命を守るには?

今月11日、宮城県で赤ちゃんを雪に埋めて殺害した疑いで24歳の母親が逮捕された。また先月29日にも沖縄県で赤ちゃんを遺棄した疑いなどで母親が逮捕された。生まれてまもなく親などから殺害や遺棄されるなどした赤ちゃんは最新の統計では2022年度は9人。およそ20年で185人に上っている。今回、番組では首都圏で起きた事件やみずからの子どもを手にかけた母親を取材した。

キーワード
こども家庭庁塩釜市(宮城)沖縄市(沖縄)
相次ぐ赤ちゃん遺棄事件 母親の告白「ごめんね…」

2023年7月、栃木県小山市の空き地で男の赤ちゃんの遺体が半透明の袋に入った状態で見つかった。赤ちゃんの遺体を発見した女性に話を聞く。夕方、近所を歩いていた時に空き地の隅に袋が捨てられていることに気付いた。逮捕・起訴されたのは近くに住む30代の女の被告だった。自宅で産気づいたあと外の駐車場で出産。そのまま赤ちゃんを殺害し遺棄したとされている。警察の当時の調べに対して「経済力に乏しく交際相手も子どもを望んでいないと思った」と供述している。別の遺棄事件で逮捕された女性が取材に応じた。妊娠したきっかけは当時、働いていた風俗店の客との同意のない性行為だった。自分の居場所が親に知られてしまうことを恐れたため女性は妊娠に気づいたあとも病院に行かなかった。女性は幼少期から親による激しい虐待を受けていた。虐待から逃れようと何度も家から逃げ出した女性。しかし、警察に捜索願いを出され連れ戻された経験があったため病院や行政に相談することに強い抵抗があった。公的機関に頼れないと考えた女性。身元を明かさず受けられる支援がないか調べたが誰にも頼ることができないまま女性は出産した。その直後、生まれた子どもを手にかけた。

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小山(栃木)
相次ぐ赤ちゃん遺棄事件 小さな命を守るには?

予期せぬ妊娠からの最悪の事態。罪に問われたのは母親でこうした事件では父親である男性の存在が見えてこないケースが数多くある。国の調査でおととし命が奪われた赤ちゃんは9人だったがこのうち7人は父親が不明とされている。

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こども家庭庁
相次ぐ赤ちゃん遺棄事件 男性パートナーの責任は

予期せぬ妊娠などで悩む女性たちを支援する都内のNPO。去年1年間の妊娠に関する相談はおよそ400件。内容に応じて病院や行政につなぐなどしている。相談の中には相手の男性の対応に悩む声が少なくない。BONDプロジェクト代表の橘ジュンさんは男性の当事者意識の低さを痛感している。交際相手の男性が同居していたにもかかわらず赤ちゃんの命が失われた事件がある。川崎市で3年前、20代の女性が自宅で出産。そのまま殺害し遺棄した疑いで逮捕された。裁判では同居していた男性が弁護側の証人として証言した。一方の女性は同居する男性に対し妊娠を相談できなかったと述べた。この裁判で専門家として証言を行った慈恵病院・院長の蓮田健さん。女性には境界知能と呼ばれる学習や生活で困りごとを抱えやすい特性があり、周囲に相談することが難しかったと指摘する。同居していた男性は事件のあと女性と結婚。女性には執行猶予がついた有罪判決が言い渡された。

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渋谷区(東京)

スタジオでは妊娠は一人でできるものではないので男性も責任をシェアできる体制などが必要などと話された。

“予期せぬ妊娠”どう支援? 男性が関わる大切さ

神戸にある妊娠相談施設。全国から寄せられる相談に助産師や保健師らが24時間体制で対応している。小さないのちのドア代表で助産師の永原郁子さんは長年予期せぬ妊娠の相談に乗る中で男性が関わることの大切さを感じている。永原さんが数年前に支援したある女性からの相談。女性は男性に妊娠を告げてもまともに話し合ってもらえず一人、思い悩んでいた。ひとまず女性と交際相手の男性を施設に呼んだ永原さん。エコーでおなかの赤ちゃんを一緒に見てもらった。そのうえで男性の事情にじっくり耳を傾けると態度に変化が表れた。受けられる支援や出産後の選択肢についても伝えた。何度か話し合う中で次第に男性の意識が変わっていき2人は出産を決めた。

キーワード
神戸(兵庫)
相次ぐ赤ちゃん遺棄事件 小さな命を守るには?

赤ちゃんの命が失われるという最悪の事態を防ぐため、社会に求められるものは「公的な支援体制の周知」「民間の支援機関の充実」「身元を明かしたくない人への対応」。スタジオでは、事件になる前に保護につながる支援を社会として考えていければ良いのではないかなどと話された。

(エンディング)
エンディング

エンディング映像。

(告知)
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