2023年9月21日放送 2:55 - 3:55 フジテレビ

FNSドキュメンタリー大賞
岩永さんと浜田さん -置き去りの5678人-

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(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(FNSドキュメンタリー大賞)
岩永さんと浜田さん ー置き去りの5678人ー

岩永千代子は87歳で根っからの世話好きだという。岩永千代子さんは子供の頃から異常を感じており、教師をしていた50代の頃には甲状腺異常が見つかったという。こうしたことの原因は原爆ではないかと岩永千代子は語った。しかし、岩永千代子は被爆者とは認められてないという。爆心地から半径12kmいた人が被爆者として認められるが、東西は当時長崎市だった地域で線が引かれており、東西7kmの外は認められなかったという。縦に長い被爆地の外の人は被爆体験者としているという。岩永千代子がいたのは爆心地から10.5kmの場所だったという。また、国は被爆体験者の健康被害は放射線ではなく心の病気と位置づけたという。

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厚生労働省深堀町(長崎)

被爆体験者に放射線の影響は一切ないのかを知るために岩永千代子は12年前に独自に被爆体験者への聞き込みを行ったという。そこで初期症状に脱毛、下痢、歯茎の出血、鼻血があることがわかり、その後は乳がん、眼底出血がある人がいることがわかった。そして、被爆体験者は国や長崎県・長崎市を相手に被爆者認定を求めて提訴した。しかし、最高裁まで争ったが敗訴した。理由は科学的知見が確立されてないからだという。そして2018年に再提訴した。

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布巻町(長崎)長崎地方裁判所

2021年の広島の黒い雨訴訟で、広島高裁は原告勝利の判決を出した。さらに内部被曝の可能性も認めたという。そして、当時の菅義偉首相が上告しないことを決めたので判決は確定した。国は広島で黒い雨を浴びた人を被爆者として認めたが、長崎の被爆体験者は対象外と発表した。そのため岩永千代子さんは政治的救済を求めて国に要望を重ねたという。

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岸田文雄広島高等裁判所菅義偉

岩永千代子さんを隣でいつも支えているのは同じ被爆体験者の濱田武男さん。当初は関わるつもりはなかったが、岩永千代子さんの頑張りを見て、自分も頑張らないといけないと思うようになったという。そんな濱田武男さんは皮膚がんや不眠症などで長年悩んできたという。

2022年にロシアがウクライナに侵攻し、日本でアメリカの核兵器を国内に配備する核共有論が出てきた。この日、岩永千代子さんは話を聞きたいという大学生のために、原爆が生んだ差別や偏見について語った。他にも高校の新聞部の取材なども受けた。長崎県と長崎市は厚生労働省に、被爆体験者を被爆者として認めるべきという報告書を出したという。

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厚生労働省国際基督教大学岸田文雄田上富久長崎大学長崎市(長崎)

広島市に住んでいる高野正明さんは広島の被爆者だ。高野正明さんは黒い雨を浴びたということで、新たに被爆者として認められた。広島では30km圏内で認められたが、長崎は12km圏内でも認められてない。また、福島と被爆体験者には繋がりがある。被爆体験者は放射のへの不安を抱えている人に寄り添いたいという思いから福島に食料を贈った。2023年1月に長崎県と長崎市が要望した「被爆者体験者を被爆者として認めるべき」という報告書に、国は認めないという回答をした。

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佐伯区(広島)南相馬市(福島)大石賢吾長崎地方裁判所長崎市(長崎)

岩永千代子さんが体調不良ということで濱田武男さんが上京した。そこで濱田武男さんは厚生労働省に救済の申し入れを行った。その後、濱田武男さんは新たな証言を求めて聞き取り調査を始めた。2023年4月に被爆体験者支援事業は疾病対象が増えて援護面では被爆者に一歩近づいた。5月になり、訴え続けて20年になった。岩永千代子さんは体力がついていかないことから、活動を終えることを考えているという。

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厚生労働省式見町(長崎)

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