2023年12月8日放送 2:15 - 3:11 NHK総合

NHKスペシャル
選 新・ドキュメント太平洋戦争1942大日本帝国の分岐点 後編

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(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

新・ドキュメント太平洋戦争1942【大日本帝国の分岐点 後編】

日本が繰り広げた戦争を故人の視点から1年毎に追体験する。手がかりとなるのは故人が記した日記や手記。前編では勝利を重ねてきた日本が敗北を隠蔽し真実に向き合わない姿を見た。後編は東南アジアの占領地でも日本の支配が揺らいでいくさまをみていく。日本が推し進めた武力に寄る現状変更。現地では歓迎の声もあった。しかし密かに占領への不満もつづられていく。ガダルカナル島の戦いでは劣勢にも関わらず撤退を先送りにし飢えで死んでいった。

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ガダルカナル島
新・ドキュメント太平洋戦争1942【大日本帝国の分岐点 後編】
夫に送り続けた手紙

主婦・榊原さんは第一子を出産したばかりだった。夫は東南アジアの統治にかかわる軍人。以来、夫に手紙を送り続けた。1942年6月、日本はミッドウェー海戦で大敗した直後。手紙ではつゆ知らず日本の占領地拡大に喝采を送っていた。一方で暮らしについて不満をこぼした。戦争により物資が戦争に回されるようになった。物不足は当時の市民にとって悩みのタネだった。市民が最も多くつづっていたのは生活に

日本占領下の暮らし

東南アジア各地を占領下におき軍政を敷いた日本。アジアの占領下の人々は日本占領下の暮らしについて日記に書き残していた。歓迎の言葉を残していたのはジャワの人々。インドネシアでは長年続いたオランダの植民地支配から日本の解放に期待する声があがっていた。日本軍は異なる文化をもつ人々に日本化を押し進めた。宗教が異なる現地民に天皇は神だと教えた。占領により生活が苦しくなっていく様もつづられていた。これまで貿易で経済を成り立たせていた東南アジア。占領で関係が断ち切られ経済状況が悪化した。一方、日本への批判を記していたフィリピン。フィリピンはアメリカから将来の独立を約束されていて日本が掲げる解放のスローガンに共感がうまれなかった。状況に対し日本軍は占領の正当性を解く映画を作成した。日本軍は5月、フィリピン全土を占領した事を記念しマニラでパレードを行った。穀物関連の団体を運営していた男性は冷ややかな目を向けていた。息子はアメリカ軍に参加し捕虜となっていた。直面していたのはのちに戦争犯罪として厳しく問われるバターン死の行進。炎天下を歩かされ命をおとしていった。ジュネーブ条約を批准していなかった日本。日本軍の存在は一般市民の生活も脅かしていく。占領当初、強姦が多発した。日本は厳しく禁じたが徹底されることはなかった。

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スカルノ今村均
銃後の市民

銃後の市民は東南アジアの状況を知る由もなかった。指導者たちは大東亜共栄圏の理想を市民に語り続けていた。戦況に関する情報が厳しく統制される一方、東條首相はラジオやニュース映画を駆使して、国民の関心を惹きつけていた。戦争の現実と隔てられた銃後。情報が乏しい中で、出征した兵士の家族はその無事を願っていた。

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ガダルカナル島の戦い

本土から5500km離れたガダルカナル。拡大した勢力圏の最前線として、7月に日本海軍は飛行場を建設した。しかしアメリカ軍は1万を超える大部隊を島に送り、飛行場を奪取した。島を奪い返すために送り込まれたのが、陸軍の部隊だった。後に「血染めの丘」と呼ばれるムカデ高地などが戦闘の舞台となった。この戦いの詳細な映像は残されていない。今回、戦いを再現するために、地形データを計測、島に保存されていた日本軍の歩兵砲など戦闘の手がかりを集めた。専門家の監修のもと、3D空間の中に戦闘を可視化した。日本軍は9月と10月、2度にわたり総攻撃をかけた。アメリカ軍の半分の兵力の日本兵は、精神力を頼りに夜間に奇襲攻撃を仕掛けた。しかし、アメリカ軍は島のいたるところに集音マイクを設置し、日本軍の動きを掴んでいた。この頃日本では、半年以上前の勝利を描いた映画「マレー戦記 進撃の記録」が大ヒットしていた。日本軍がアメリカ軍の反撃に遭っていることを知らずにいた市民は、過去の栄光に喝采を送っていた。一方、軍の首脳たちはガダルカナルで多くの戦死者が出ていると報告を受けていた 。陸軍と海軍の幹部は撤退の判断を下さず互いに責任を押し付けあっていた。先送りされる撤退の判断。ガダルカナルでは食料の補給さえ困難になり、兵士たちはさらに厳しい状況に追い込まれていった。1日に100人の命が失われ、餓えた島「餓島」と呼ばれる惨状にあった。

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東南アジアへの影響

ガダルカナル島の戦いは東南アジアに思わぬ影響を及ぼした。フェリペ・ブエンカミノは収容所から開放され自宅に戻っていた。太平洋でのアメリカの戦いに鼓舞され日本軍への反感は武力放棄へとつながっていった。日本軍は疑心暗鬼に陥り厳しい討伐に乗り出していった。しかし日本の力による支配に対してゲリラのリーダーは徹底抗戦を呼びかけた。

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1942年12月31日ガダルカナル島からの撤退 決定

1942年12月31日に大本営はガダルカナル島からの徹底を決定した。ガダルカナルに上陸した3万1400人の兵士のうち6000人が戦死しケガや病気で命を落とした人は15000人にのぼる。深田政次はその後も戦地の息子に手紙を送り続けていた。しかし息子の戦死の公報があった。翌年2月大運営はガダルカナル島撤退をてん進と言い換え敗北を覆い隠した。大日本帝国はその後太平洋の島々で部隊は次々と全滅した。

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(エンディング)
エンディング

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