2024年3月21日放送 0:45 - 1:35 NHK総合

NHKスペシャル
戦国〜激動の世界と日本〜(1)「秘められた征服計画」

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(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

戦国ー激動の世界と日本ー
新発見で迫る戦国日本の真実

織田信長の鉄砲玉が発見された。鉄砲玉を化学分析したところ、産地はタイの鉱山だと判明。番組では激動の時代を二回シリーズで描く。

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秘められた征服計画 戦国日本の真実

西島秀俊は「今から500年前の戦国時代、皆さんはどんなイメージを持っていますか」などと話した。また、当時の世界の状況や、宣教師たちが征服計画を胸に秘めていたこと、などについて伝えた。

宣教師の機密文書で迫る 戦国日本の真実

バチカン市国 イエズス会ローマ文書館には、日本を訪れた宣教師の記録がある。記録に書かれた年に、フランシスコ・ザビエルが来日。宣教師の使命は、全世界をキリスト教の国にすることで、極秘の情報活動もしていた。記録には情報網を取り仕切っていた宣教師である「フランシスコ・カブラル」の名前も記されていた。フランシスコ・カブラルは戦国武将への接触を試みようとしており、布教のために1572年 岐阜城で織田信長と会った。

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1575年、長篠の戦いは、鉄砲対鉄砲の戦いでもあった。去年、長篠の戦いの痕跡を探す調査が行われ、戦国時代の信長軍の鉄砲玉と推定されるものが発見された。鉄砲玉の素材は鉛で、成分がタイ カンチャナブリー鉱山の鉛の成分と一致した。フランシスコ・カブラルは、布教を後押ししてもらうため、軍事物資である鉛の取引を織田信長と行っていたと考えられる。また、日本に軍事物資を運んだのは、ポルトガルの交易船だった。

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激動の世界と戦国日本 秘められた征服計画

西島秀俊は「聖職者の宣教師たちがなぜ軍事物資を利用してまで、布教を行っていたのか」などと話した。また、西島秀俊は、当時の世界の覇権をめぐる争い、インド・ゴアを武力で制圧させキリスト教に改宗させたこと、宣教師たちは織田信長とタッグを組んだこと、などについて伝えた。

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最強の敵との激闘 信長VS.仏教勢力

織田信長と石山本願寺は石山合戦を繰り広げた。石山本願寺は信長包囲網を形成。その勢力は織田信長軍を遥かにしのいでいた。この状況を覆そうとしたのが、信長と手を組む宣教師だった。フランシスコ・カブラルは織田信長をキリスト教に改宗させようとした。織田信長自身は改宗しなかったが、一族や家臣がキリシタンになることは認めた。

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織田信長が何を考えていたのかを知る手がかりとなる記録がイエズス会ローマ文書館に残されていた。織田信長は宣教師たちが日本を征服する計画だと察知しながらも軍事物資を得るために手を組み続けたと考えられている。キリスト教の布教に大きな貢献をした人々を祀る聖イグナシオ洞窟教会には日本のキリシタン大名・高山右近が描かれている。右近は石山本願寺に近い大阪・摂津の領主だった。石山合戦が激しさを増した1578年に宣教師は右近に接触し信長を支援するよう要請していた。右近が信長軍に合流したことで石山本願寺軍を打ち破った。

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宣教師は戦国時代の日本が予想を超える軍事的発展を遂げたと驚きを持って記している。最新の研究では当時の日本で空前の軍事革命が起きていたことがわかってきた。ヨーロッパから伝わった鉄砲は国産化されたが、国産と海外産の銃身を放射線で分析すると、国産の方が不純物が少ないことがわかった。国産の方が強度が安定して威力が増したのだ。日本刀の製造で磨かれた鍛造と呼ばれる技法が生かされたのだった。信長の直轄地だった大阪・堺からは鉄砲の製造について記された2万点の古文書が発見された。鉄砲職人のリストには、銃身職人、銃床職人、火蓋職人などの記述があり、パーツごとに分業制で大量生産が行われ、世界一の銃大国になったと考えられる。宣教師たちは強大な軍事大国となった戦国時代の日本を詳細に分析して世界戦略に組み込もうとしていた。

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秘められた征服計画 激動の世界と日本

織田信長が築いた安土城の屋根瓦は青だった。同じ青い瓦の使用を特別に許されたのが安土城に建てられた神学校だった。信長と宣教師の関係の深さが伺われる。そのような状況で、ポルトガルを併合したスペインのフェリペ2世はアジアを征服せよとの命令を出した。このことが戦国時代の日本に大きな影響を与えることになる。

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動き出す超大国 アジア征服の野望

宣教師がスペイン帝国に宛てた機密文書がスペインのインディアス文書館に残されていた。当時明と呼ばれていた中国の征服が最大目標で、日本は有益な存在になるだろうと記されていた。宣教師は日本の軍事力を利用して中国を征服しようとしていたのだった。宣教師は1580年にキリシタン大名から譲り受けた長崎を支配下に置いた。この頃キリスト教は九州を中心に勢力を拡大していた。織田信長と宣教師の関係が緊張してきた頃に信長は部下の裏切りにあって討たれた。宣教師たちは信長の後継者として豊臣秀吉が有力だと考え、キリシタン大名らに豊臣秀吉に味方するよう進言していた。宣教師の狙い通りに豊臣秀吉が勝利し、政権中枢には多くのキリシタン大名が名を連ねることになった。秀吉の時代には日本のキリシタンは30万人を突破した。

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秘められた征服計画 激動の世界と日本

世界帝国スペインとスペインを後ろ盾とする宣教師は織田信長の死後もアジア征服計画を続けた。ターゲットは陶磁器・絹織物・金・銀などに溢れ世界一豊かな中国だった。

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朝鮮出兵 秀吉と宣教師の野望

天下を統一した豊臣秀吉は中国・明への出兵を考えた。中国征服を目論んでいた宣教師たちは軍船の貸し出しを申し出た。1592年に豊臣秀吉は中国征服の足がかりとして朝鮮へ出兵した。中国・明は朝鮮を援助して大戦争となった。多くのキリシタン大名が犠牲となったが、秀吉は朝鮮出兵を利用して、勢力を増していたキリシタン大名を力を削減させようとしていたとみられる。秀吉は朝鮮出兵の戦費を賄うためにスペインの植民地だったフィリピンも狙っていた。アジアを発火点として世界最初の世界戦争の危機が訪れたが、1598年にスペインのフェリペ2世と豊臣秀吉が死去したことで危機は去った。

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世界の歴史を動かす 戦国日本

豊臣秀吉とフェリペ2世の時代にはヨーロッパと日本の軍事・宗教が複雑に絡み合い、世界戦争の危機があった。オランダと組んだ徳川家康の登場で日本は世界の覇権争いのカギを握ることになる。

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(エンディング)
次回予告

「NHKスペシャル シリーズ戦国」の次回予告。

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