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オープニング映像。
2025年6月、東京でYouTubeの人気番組の打ち合わせを行ったイカ王子は、地元三陸宮古の水産を世界に届けるため活動している。しかしイカ王子が営む共和水産は資金繰りが悪化し、それでもイカ王子は諦めないでいた。
2025年8月、岩手・宮古市にてイカ王子こと鈴木良太は家族で暮らしている。しかし会社が行き詰まり新築の一軒家も手放すことになっていた。2018年11月、当時の鈴木は共和水産で代表取締役専務を務め、地元でとれた新鮮なイカの加工品を取り扱い、商品をアピールするために自らに称号「イカ王子」とつけた。鈴木は当初家業を継ぐことは考えていなかったが父から頼まれる形で故郷に戻っていた。2011年3月11日の東日本大震災により共和水産の被害額は約1億3000万円となり、鈴木は心から地元の水産業を復興させたいと抱くようになった。鈴木は三陸の水産を伝えるために日本全国を奔走した。2019年5月には鈴木はアメリカ・ニューヨークにある老舗日系スーパーにて三陸水産をアピールした。
2020年1月、鈴木はアメリカ・シアトルにある日本食スーパーに訪れ、火を通した宮古水産をアピールし、用意した品を完売してみせた。そうした中で新商品も誕生し、「王子のぜいたく 至福のタラフライ」は日本全国から注文が殺到し、共和水産の売り上げは震災前の2.7倍となった。一方で地元は深刻な不漁となり、宮古市魚市場は2017年度に水揚げ量が過去最低の約1万6800トンとなり、その後も回復していない。不漁によりイカの価格が高騰し、震災の負債も足かせとなり共和水産は2023年10月に民事再生法の適用申請を行い、その負債は約9億1800万円で事実上の倒産を迎えた。鈴木は共和水産の再生へ向けスポンサーを探すこととなった。しかしスポンサー候補先には共和水産に先はないと判断された。鈴木はイカ王子の称号を持って三陸水産をアピールすることは会社がどうなろうとも継続し続けていくのだと決意表明した。
2024年3月、共和水産に長蛇の列ができていた。鈴木はイカ王子としての活動を控えていたが少しでも資金を集めたいと工場にて販売会を開いていた。2024年6月、盛岡市にて開催となった債権者説明会で鈴木は債権者たちから批判の言葉を浴びた。2024年6月、鈴木家に次女が誕生し、鈴木は家族のありがたみを感じていた。共和水産は2024年8月、東京の商社に事業譲渡し、工場は残り操業を続け、従業員を3分の1にして雇用を継続し、鈴木は契約社員となりイカ王子としての活動を停止した。2025年4月、鈴木は契約社員を辞め、地元の水産仲間たちと地域の食をPRするチーム イカ王子を結成した。鈴木は辞めた工場と協力してタラフライの販売に挑戦しようとしていた。
2025年5月、イカ王子として復活した鈴木はおよそ1年半ぶりに公の場での活動を再開させ、三陸水産をアピールした。
NNNドキュメント’25の次回予告。