お好み焼店の看板メニューは、ぷりぷりの牡蠣がのるダイナミックな1枚。例年旬の時期には新鮮な生牡蠣を使ってきた。しかし、今季は大量死の影響を受けて冷凍の牡蠣を使っている。一般的に生牡蠣に比べて、味が落ちるとされているが、この店で提供している冷凍牡蠣は特別だという。今年2月、豊洲市場で行われた牡蠣の味を競う大会。冷凍牡蠣の部門でグランプリに輝いたのは、広島市の卸売会社だった。あのお好み焼きにのっていた冷凍牡蠣は、この会社が手掛けたものだった。会社の専務・村田さんによると、長い時間冷凍すると、中の細胞組織自体も壊れてしまうという。試行錯誤の末に導入したのが、最新の冷凍機だった。この冷凍機では、360度から包み込むよう冷気をあてる。ムラなく1時間程度で急速冷凍するため、牡蠣の中の氷の結晶は小さく、細胞破壊はおさえられる。凍らせる牡蠣にもとことんこだわる。経験豊富な従業員が牡蠣を厳選していた。今季大量死の被害に見舞われた広島の牡蠣。今年は1月以降新たな被害はでておらず、今は安定して成長しているとのこと。村田さんは安定してとれる時期に、冷凍保存する割合を増やすことが大量死が再発したときに、流通への影響を最小限に抑えられる有効策の1つと捉えている。
