和歌山県のポツンと一軒家を訪れ、主の安幸さんまさ代さん夫婦に話を聞いた。室内の天井は竿縁天井が残っており、まさ代の嫁入り道具の箪笥と鏡台も置かれていた。母屋の裏にある農機具置場だった小屋は今は使われていない。林の奥にある谷川から水を引き、貯水水槽から濾過装置を通して飲料水にしている。ポンプ用の電線は安幸さんが自力で配線した。台風で土砂が谷川を埋めたため、清水が湧き出す場所までホースを伸ばしタンクへ引き込んでいた。翌朝、野菜の収穫に同行させてもらった。耕作放棄地だった場所できゅうりなどの野菜を道の駅に出荷している。自宅で野菜を袋詰にし、16キロ離れた産直市場まで持っていった。安幸さんは田舎の生活について、魅力もないけど離れたくないと話した。