1960年代の高度経済成長期。サラリーマンが急増し、1955年には43%だったサラリーマンは、10年で60%に。60年代から70年代にかけて放送された「こんにちは奥さん」には、専業主婦という肩書に誇りを持っているなどと話す女性の姿があった。現在も続く「きょうの料理」では、このころ流行っていた中国料理やフランス料理が度々取り上げられ、その基礎を教えるシリーズが好評だった。家事を完璧にこなしたいという主婦たちが本格的な料理を学んでいたという。既製服が出始めても、こども服などを手作りする人が多かった当時。手間を惜しまず家事をすることが愛情の証だと考えられていた。