みずほ証券・丹治倫敦の解説。日本の10年債利回りが3%を超えている。高市政権の財政政策に対する思惑や投資家動向の変化など複数の理由があるが、日銀の利上げの影響も大きい。足元、マーケットの織り込む2年後の政策金利の水準は約2.5%まで上がってきている。必ずしも利上げ期待が高まったからといって長期金利が大幅に上がるとは限らない。金利とはその期間の短期金利に対する市場予想をベースに形成される。中期金利は近い将来の短期金利の市場予想を反映する。長期・超長期金利は長い目で見た平均的な短期金利およびタームプレミアムを反映する。2年債利回りが利上げ期待などで上昇すると10年債利回りも大きく上昇してきている。日本は長い間、利上げがなく政策金利がゼロ付近で張り付いていたこともあり、中立金利に対する市場のイメージが固まっていないことも影響している。マーケットが今後2年間で2.5%までの利上げを織り込んでいるが、2.5%という水準は日銀が推計している中立金利のレンジの上限。8月以降、日米協調為替介入などもあり利上げ期待が高まって2年金利が大きく上がったが、それに対する10年金利の上昇幅は緩やかになっている。今後、こうした傾向がさらに強まっていくのではないか。長期金利は上がりづらくなり、現在の3%程度の10年金利が大幅に上がっていくとは考えていない。
