随意契約を巡り、アイリスオーヤマのグループ会社が契約を完了したことがわかった。販売に向け急加速する中、対象から外れた業者には戸惑いが広がっている。午後4時すぎ、小泉進次郎農水大臣が面会したのはアイリスオーヤマの大山社長。グループ会社が随意契約の申し込みを行っている。店頭価格2000円の備蓄米をめぐる動きが急激に加速する中、今回随意契約の対象にならなかった卸売業者からは戸惑いの声も出ている。けさ広島県にあるコメの卸売業者に届いたのは福井県産の備蓄米ハナエチゼン24トン。この備蓄米は先月に行われた3回目の競争入札で落札されたもの。新たに入荷した備蓄米が運ばれていく倉庫の中には、米袋が多く積まれている。倉庫には取引先に卸す3000トンのコメがあるとのこと。仕入れ済みの備蓄米について、店頭価格2000円で売ることは難しいとのこと。随意契約で放出される備蓄米は30万トン。そのうちのおよそ9万トンについて、小売業者や外食チェーンなど合わせて19社から申し込みがあった。これまでの競争入札では、JAなどの集荷業者が倉庫で引き渡された備蓄米を自前で運搬していた。今回の放出では、小売業者などが指定した場所まで農水省が経費を負担して備蓄米を運ぶという。申し込みがあった19社のうち、1万トン以上の申し入れがあったのは5社。現状で最も多い1万5000トンの申し入れをしたのはPPIH。きのう随意契約の説明会に参加した後、自社で精米機能を持っていないことを明かしていた。随意契約から外された卸売業者には、大手量販店から精米以来の問い合わせが相次いでいた。