最近起きている食の問題が約30年前にも。戦後最悪のコメの不作といわれ、多くの人がお米を求めた結果、買い占めが起きたりコメ泥棒がでるほどの大問題に。コメ不足で緊急輸入されたのがタイ米。当時は2kg10円で売られることも。タイ米があまりにも売れず、抱き合せで販売もあった。当時はあまり馴染みがなく、味や食感が日本人に合わないという声もあったが、チャーハンにすると美味しいとタイ米料理の講習会に主婦が殺到。コメが不作になった原因は記録的な冷夏。平成のコメ騒動がきっかけで冷害に強い米作りが進み、新潟や東北に引けを取らない北海道産の新ブランド米などが登場。さらに平成のコメ騒動をきっかけに、備蓄米制度が始まった。100万トンを目標に、毎年約20万トンずつ買い入れし古くなったものと入れ替える。備蓄米を供給したのは、東日本大震災、熊本地震でも行われた。今年コメ不足としては初めて放出された。平成のコメ騒動で外国産米を輸入したが、それまで日本は国として外国産米の輸入はほぼなかった。だが同時期に始まったのが、強制的にコメを輸入するルール。1986年から日本は輸入の自由化が求められていた。最低限輸入するといった意味でミニマムアクセス米といわれている。外国のコメが安く入ってくると日本のお米が売れなくなるので高い関税をかけたが、自由貿易に反するのではとなりその罰として必ず外国産米を輸入しないといけないということになった。その決まりは今も続いており、開始当初は約43万トン輸入していたが、現在は約77万トンまで増えている。食用というわけではなく、主に飼料用としてや加工用として使用されている。1999年度にはミニマムアクセス米以外の輸入米も本格的に輸入が開始。最近ではアメリカ産米を多く輸入されている。今年7月の輸入量は去年月平均の約2000倍。特に日本の米の特徴に近いカリフォルニア米が多い。定食屋や牛丼チェーンなどで導入しているところもある。炊きたては味に遜色ないといわれている。とはいえ日本は輸入米には高い関税をかけている。アメリカ産米が爆増したのは、国産米の高騰や米不足で輸入業者が「輸入しておけば足りなくなることはないだろう」というので輸入が増えたという。
