品川は江戸時代、東海道五十三次の一番目の宿場街として栄え、多くの人で賑わっていた。現在は北品川から立会川まで8つの商店街が連なり、100年以上続く老舗が建ち並ぶレトロ感のある通りだ。街頭を行灯風の照明に変えたり、電線を地面に埋めたりすることで、日本の昔ながらの雰囲気を味わえると、外国人観光客が多く訪れる。久本さんは創業120年の「家尾福青果店」を訪れた。現在80歳の下山さんは60年間お店に立ち続けていて、朝5時に市場へ出向き、自らの目利きで仕入れ、新鮮な野菜や果物を販売している。下山さんは陸前高田出身で、ご主人の兄のお店に就職したが、見そめられて弟のお嫁さんにと嫁いできたそうだ。