7月の土用の丑の日を前に例年よりも客足が早まっているという東京・目黒区のウナギ店を訪れた。今後は良質なウナギが期待でき、9月以降に仕入れ値が下がるのではないかという。一方で、ウナギの国際取引規制の懸念が持ち上がっている。EUがニホンウナギなどウナギ全種について、絶滅のおそれがある野生動植物の国際取引を規制する「ワシントン条約」の対象にするよう提案する方針を固めた。27日が提案の期限で、まもなく正式に発表されるとみられている。11月下旬から開かれる締約国会議で認められることになると、日本では輸入に頼る稚魚、かば焼きなどの流通に大きく影響するおそれがある。八ッ目やにしむら店主・松本清さんは「規制が入ったりすると仕入れの価格に直結する」と話した。ウナギの仕入れ価格を心配する一方で、複雑な思いもあるという。松本さんは「自然を保護しようというのを逆行してどんどんとらせてくれというのも、ちょっとおこがましいというか難しいところ」と話した。ウナギの国際取引規制提案について、アキダイ関町本店鮮魚担当・芹澤繁幸さんは「正直『勘弁してほしいな』という状態。この物価高でいろいろなものが値段が上がっている中で、市民の方は追いついていない人が大半。スーパーで扱える価格帯なのか。それによって、うちの方も販売できるものなのか」、買い物客は「ヨーロッパでも食べる文化もあるし、日本だけのことではないと思うので、世界的に減少しているということであれば、まるきり反対とは言い難い」と話した。日本は「国際取引による絶滅の恐れはない」との立場で、ニホンウナギの主要漁獲国である中国や韓国などと協力し、提案否決に向け条約加盟国に働きかけるとしている。
住所: 東京都練馬区関町北1-15-11
URL: http://www.akidai.jp/
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