法師人さん待望の蝶を発見。アサギマダラは薄青い色が特徴でいきものの森では積極的に数を増やしたい目標種に指定している。1000キロ以上移動することで知られ、旅する蝶、海を渡る蝶ともいわれる。捕獲したアサギマダラの羽に番号を記すことでどこからどこまで飛んで行ったかを調べる活動も行われていて、和歌山でナンバリングされたアサギマダラは2500キロ離れた香港で発見された記録も。成虫のアサギマダラが目当てにしているのはイケマという森の明るい場所に生える植物。いきものの森のなかでもイケマをめくるとアサギマダラの卵が。卵のなかで幼虫が動いているのがわかり、殻を食い破って幼虫がでてきた。すぐに卵の殻を食べ栄養補給する幼虫は、独特な食事方法をしているが産み付けられたイケマの葉が食料になるが食べる前には葉を噛み切って円形の跡をつけ、噛み跡から水分が染み出てくる。その水分を確認してから円形の内側を食べていく。イケマには毒があり、アサギマダラの幼虫はその毒を食べることにより自分自身も毒を持ち、身を守っている。しかしイケマは幼虫にかじられるとより強い毒を出して自分の身を守ろうとする。その毒は幼虫にとって強すぎるので、円形に噛み切ることで円の内側には追加の強い毒がまわってこないようにしているという。今後整備が進み森に光が入ってイケマが増えればそれを利用するアサギマダラもたくさん訪れる様になると予想される。