「辰年もあと半年です」というメッセージとともにSNSに投稿された写真。そこにいたのは洗濯バサミで作られた「昇り龍」。日々感じたことを洗濯バサミを使って表現しているのは”洗濯バサミフォトグラファー”の岡本なうさん。梅雨入りの気配を感じる関東地方、そんな季節を象徴するカタツムリやアジサイなど雨を感じさせる作品も。そして7色の洗濯バサミで作った虹に、まるで人が傘をさしているような写真を投稿した後には、雨上がりにできた水たまりの反射を生かした「雨」という作品も。洗濯バサミを自在に操る岡本さんだが、「洗濯バサミによりバネの強さが本当に違う。挟む力がこの世のものとは思えない優しい洗濯バサミがある。その洗濯バサミと出会ったときには『俺は君をどういうふうに挟んだらいいんだ』という感じ」と話す。時に岡本さんの作品を本物と勘違いし、チョウが作品の周りを舞うこともある。生き物から植物、食べ物まで幅広く表現する岡本さんの座右の銘は「人生は選択と洗濯の連続である」。岡本さんの今後の夢は、洗濯バサミの素晴らしさを世界広めることだという。