バイデン大統領の狙いについて渡辺公介が解説。キーワードは競争の管理。米中の対立競争の構図は今回の会談で大きく変わる見通しはない。アメリカはそうした中でも競争が意図せぬ形で衝突に発展することを防ぐために、競争はしても双方がそれを適切に管理することが必要だと繰り返し表明してきた。今回の会談で目標としているのは去年から途絶えている軍同士のホットラインや国防トップの対話の復活。この状態が続けば南シナ海などで米中の艦船や軍用機が接触するなど、不測の事態が起きた場合に中国側と速やかに意思疎通を図ることが出来ず、軍事的な緊張が一気に高まる恐れがある。バイデン大統領は首脳会談で習首席に対し、衝突の回避は米中双方の利益で実現の為には軍同士が連絡を取れる環境を整えることが不可欠だと強調するものだとみられる。
米サンフランシスコから中継。中国としてもアメリカとの関係をひとまずどう安定させるかが課題。意思の疎通を図っていこうというアメリカ側の姿勢は歓迎しているはず。背景には中国の国内事情。新型コロナの収束後も個人消費に勢いがなく不動産市場の低迷や厳しい雇用情勢などを背景に経済の回復の勢いは鈍いまま。台湾情勢や南シナ海など領土をめぐる問題などでは一切妥協はしないもののいったん脇に置く形でアメリカ側との対話を進めたいとみられる。今回の首脳会談に先立って中国は経済政策に加えて核の軍備管理や気候変動問題などをめぐってアメリカとの高官による協議を立て続けに行ってアメリカ側の出方を見ながら対話の再開などに応じるものと見られる。短期的な関係の安定をどこまで実現できるかが鍵となる。
米サンフランシスコから中継。中国としてもアメリカとの関係をひとまずどう安定させるかが課題。意思の疎通を図っていこうというアメリカ側の姿勢は歓迎しているはず。背景には中国の国内事情。新型コロナの収束後も個人消費に勢いがなく不動産市場の低迷や厳しい雇用情勢などを背景に経済の回復の勢いは鈍いまま。台湾情勢や南シナ海など領土をめぐる問題などでは一切妥協はしないもののいったん脇に置く形でアメリカ側との対話を進めたいとみられる。今回の首脳会談に先立って中国は経済政策に加えて核の軍備管理や気候変動問題などをめぐってアメリカとの高官による協議を立て続けに行ってアメリカ側の出方を見ながら対話の再開などに応じるものと見られる。短期的な関係の安定をどこまで実現できるかが鍵となる。