11月の米国大統領選挙で再選を目指していたバイデン大統領が、選挙戦からの撤退を表明した。後継候補にハリス副大統領を指名した。ワシントンから中継。バイデン大統領は、身内の民主党議員から今日までに38人の撤退を求める圧力に直面していた。再選を狙う現職大統領が撤退に追い込まれたのは、1968年のジョンソン大統領以来56年ぶりと極めて異例。民主党内は混乱を極めている。新型コロナウイルスに感染し、地元の米国・デラウエア州で職務を続けているバイデン大統領は自らのSNSを更新し「大統領として国民の役に立てたことは、私の人生における最大の名誉だ」としたうえで、「任期満了までの大統領として職務に専念することが党のと国益にかなう」と決断に至った理由を説明。バイデン大統領はハリス副大統領を「全面的に支持する」として、今週後半にも選挙戦撤退について国民に説明をする。トランプ前大統領はSNSを更新し「彼が引き起こした被害を直ちに回復する」とバイデン大統領への攻撃を強めている。CBSの最新の世論調査ではトランプ氏51%、ハリス氏48%。ハリス副大統領はバイデン氏より20歳以上若い59歳、初の黒人系、アジア系女性大統領候補となる。若い有権者や黒人の有権者にアピールできる可能性がある。ハリス氏は副大統領の就任後、スタッフが相次いで退職、移民対策でも成果を出せなかった。共和党側はハリス氏への攻撃材料とする可能性がある。さきほどハリス氏は自らのSNSに「大統領からの指名を光栄に思う」と投稿。11月5日の投票日まで残り3か月半という異例のタイミングでの撤退にバイデン氏は民主党支持者に対し「結束しトランプ氏を打ち負かそう」と呼びかけた。民主党としてはただちにバイデン氏に変わる後継候補の指名手続きが急がれることになる。