米国大統領選挙について、ABCテレビは共和党のトランプ前大統領の当選が確実になったと伝えた。トランプ氏は先ほど、激戦州の1つ、中西部ウィスコンシン州で勝利を確実にし、全米の選挙人538人の過半数に当たる270人以上を獲得した。共和党が4年ぶりに政権を奪還して、トランプ氏が再び大統領に就任することになる。ワシントンから中継。今の米国が抱える経済や移民を巡る問題を徹底して批判し、その責任はバイデン政権の副大統領であるハリス氏にあるのだというトランプ氏の主張が多くの有権者に受け入れられた結果だといえる。トランプ氏は記録的なインフレで暮らし向きが悪化していると感じる国民が多いことを念頭に、今回の選挙をバイデン政権の4年間に対する審判だと位置づけることに成功した。トランプ氏は4つの刑事事件で起訴され、うち1つでは、有罪の評決が言い渡されている。さらに社会の対立を助長するような発言を繰り返したことに、強い批判もあったが、保守とリベラル、トランプ派と反トランプで米国社会が真っ二つに割れる中で、米国の有権者はトランプ氏の返り咲きを選択した。今後の焦点はトランプ氏が2期目の政権をどんなメンバーで固めるのか、選挙公約をどこまで実行に移すのかに国内の関心が移っていく。トランプ氏のもと、アメリカがどこへ向かうのかを世界が注視することになる。