議会乱入事件をトランプ氏が正当化することで法の支配が揺らぐことになりかねないという懸念が高まっている。議会乱入事件を巡ってはトランプ氏による報復も懸念されていて、その標的とされている1人がリズ・チェイニー元下院議員。議会乱入事件の際には共和党幹部だったがトランプ氏と対立。乱入事件の調査委員会を率いてトランプ氏の法的責任を追及した。チェイニー氏は先の大統領選挙ではハリス氏を応援した。トランプ氏はチェイニー氏を非難し訴追する考えも示している。トランプ氏はFBI長官に辞任を迫り側近を新たな長官に氏名する異例の措置をとっていて、司法を自らの政敵を倒す武器にしようとしているという懸念が広がっている。連邦最高裁では1期目のときトランプ氏が9人のうち3人を氏名。保守6、リベラル3の構成となった。その影響も出ていて、3年前には人口妊娠中絶を憲法で定められた権利という従来の判断を最高裁判所が覆し、保守化の最大の成果と言われた。次期政権が狙っていると見られるのが性的マイノリティの人たちの権利保護。バイデン政権で保護を拡大する流れを進めてきたが、トランプ次期政権の発足で逆行するものと見られている。