アメリカから来たタイラーさんは、祖母が日本人で、2022年にアメリカで亡くなったという。国籍はずっと日本だった祖母のために、魂を故郷に帰そうと、祖母の里帰りに来たという。今回の旅の目的は、祖母の親戚に会うことと、祖母の骨を家族の墓に納骨することだ。タイラーさんの祖母の娘とタイラーさんの弟も加わり、4人で、宮城県石巻市を訪れた。知っているのは、親戚が石巻で歯科医院を開業していることだけだ。ネットで見つけたという祖母と同姓の及川歯科に向かった。祖母は、6歳まで、家族4人で石巻で生活し、父親が亡くなると、仙台に移り、米軍駐屯地で働いた。当時、米兵だった祖父と結婚し、20歳で渡米した。戦後間もないアメリカでは、反日感情による差別も受けたが、家族とともに過ごすためにアメリカでの生活を選んだという。日本に里帰りしたのは、42年前が最後だった。東日本大震災の時には、親戚と連絡する術がなく、安否もわからないままだったという。タイラーさん一行は、及川歯科に到着したが、休みだったため、近所に聞き込みをすると、近所の人が及川さんの携帯電話に連絡してくれた。