米国の新型有人宇宙船の地球への帰還が大幅に遅れている。水野倫之解説委員が「搭乗していたNASAの2人の飛行士は1週間の滞在予定だったが、すでに1ヶ月を大幅に超えて留め置かれている状況。宇宙船「スターライナー」は、NASAがボーイングに委託して開発した新型宇宙船で、実用化を目指して初めて飛行士を乗せた試験打ち上げが行われて、先月6日に宇宙ステーションに到着したまでは良かったが、トラブルが相次ぎ帰れなくなっている。燃料タンクを制御するヘリウムガスが5カ所から漏洩。加えて、姿勢制御エンジンも5機停止した。NASAは地上の再現実験で安全を最終確認するとしていて、期間は早くても今月末以降とみられている。無事帰還できても有人飛行の戦略に影響が出そう。アメリカはシャトルの退役でロシアに有人飛行を頼らざるを得なかったことを教訓に、民間のスペースXとボーイングに宇宙船の開発を委託、二社体制にしてどちらかにトラブルがあっても独自の飛行が継続できる万弱の体制を目指している。来年、油井飛行士と大西飛行士が宇宙ステーションに滞在することが決まっていて、これに乗り組む可能性がある。それだけに原因究明についてはJAXAもしっかり情報収集して日本としても安全確認をして、二人の飛行に備えてもらいたい」とスタジオで述べた。
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