髪の毛を寄付するヘアドネーション。1970年代に米国で始まり病気で髪の毛を失った子ども達に自分の髪を寄付してウィッグで無償で提供する活動のこと。日本でも俳優の柴咲コウ、俳優・モデルの山本美月、おかずクラブ・オカリナなどの著名人も髪を寄付してきた。4年間ヘアドネーションを続けてきた女性は「長男が1歳半ごろに入院したことがあり、その時に白血病の子を目の当たりにして1人でも子どもたちの役にたてればいいかなと思った」と話した。5歳の時から髪を伸ばしている小学1年生・7歳の男の子は「病気で髪がない人を僕の髪を使ってなんとかできるんじゃないかと思った」と話した。男の子がヘアドネーションのために髪を切るところに密着した。まず髪の長さを決めて35cmを寄付した。ヘアドネーション活動をしている(株)テラスハートジャパンはファッションウィッグを製造・販売している会社だが今までに2190の医療用ウィッグを無料で提供してきた。1つのウィッグを作るためには20人〜30人の髪の毛が必要。集まった髪は仕分けされ工場へ発送される。洗浄・殺菌され職人が1本1本植毛していく。日本では年間2000人以上が新たに小児がんと診断され約6000人が入院治療を行っていて医療用ウィッグを求める子ども達がたくさんいる。横浜市の美容室では中学2年生の女の子が6年間伸ばした髪を寄付するためにやって来た。女の子は約31cmの髪を寄付した。実際にウィッグを受け取った子どもに話を聞いた。脱毛症で髪を失った中学1年生の女の子は「抜け始めた時は怖くなった」と話した。外出機会が減少したがウィッグで生活が一変。「ウィッグをつけて自信がついた」と話した。人毛のウィッグは一般的に高いものだと約30万円するので経済的にも負担軽減となる。ヘアドネーションに関してネット上では「髪の毛を失った人が可哀相というのは偏見では」「今は人工の毛も人毛と区別がつかないので意味がない」「自己満足だけの偽善」などの声もある。今回で3度目の寄付の50歳男性は「意味はなくはないと思う。意思があるんだったら一つの選択肢としてありではないか」と話した。7歳の男の子は「ヘアドネーションは人を助けるものだと教えてあげたい」と話した。