セブン&アイ・ホールディングスは、買収提案を受けているカナダのクシュタール社にきょう、初めて回答を送付した。そのなかで、提案について「タイミングを計った機会主義的なもの」かつ「潜在的な株主価値の短中期的な実現について、著しく過小評価している」と反発。「取締役会は株主やステークホルダーの最善の利益に資する提案ではない、と全会一致の結論に至った」として、買収提案に賛同しないことを表明した。買収金額は提案時の為替レートで、セブン&アイの時価総額をわずかに上回る6兆円規模で、金額についても「不十分」と判断したとみられる。一方、クシュタールは昨夜の決算会見で「財政的な観点からも自信を持っている」などと買収に前向きな姿勢を示していて、両者の溝は深いまま。