業績不振のセブン&アイHD・井坂隆一社長の退任が決まった。井坂氏は“日本のコンビニの産みの親”の後任。不採算事業の整理と業績アップを期待されていたが、業績不振の百貨店「そごう・西武」の売却決定に6年、足を引っ張っていたグループ発祥「イトーヨーカ堂」の売却判断には8年かかり、2000億円近い巨額の最終赤字を積み重ねた。コンビニ事業では物価高対策として去年低価格帯の商品を拡大した「うれしい値!」をスタートしたが、コストを吸収しきれず一部を値上げ。カナダのコンビニ大手・クシュタールの7兆円規模の買収提案への実質的な防衛策として、創業家を軸に自社を買収する計画を進めたが資金集めが難航し頓挫。流通業界の専門家は?岡三証券・金森シニアアナリストは「クシュタール以上のプレミアムをつけられるような魅力的な成長のシナリオを自主独立でやっていった場合にバラ色の未来がありますよという提案ができるのかどうかがすごく大きなポイントになってくる」。新社長はスティーブンデイカス氏。