青木大樹さんのプロの眼。テーマは「先進国の予防的利下げとゴルディロックス相場」。前半の世界経済について。大きな変化が2つあった。1つは景気後退懸念が低下したこと。より重要とみているのが先進国のインフレ鈍化に伴い予防的な利下げがついに始まった点。コアインフレ率のグラフを紹介。インフレ率の減速傾向が明確となったことでいくつかの先進国の中央銀行では予防的な利下げが始まった。年後半のマーケットというのは景気後退のリスクが低下していく中で予防的な利下げの広がりが何をもたらすのかが大きな焦点になると考えている。金利の影響はやっぱり受けやすいので本来であれば米国の金利の低下、日銀はある程度今金利の上昇を許容する方に見ているので日米の金利差が縮小していくのであればドル安円高に行くはず。ただこれまで米日の金利差との連動を見ると5月以降大きく連動性が弱まってきている。背景にあるのが予防的な利下げの開始というのがキャリートレードを活性化させてきていると考えている。市場ストレス指数のグラフを紹介。青木さんは「ストレスが高まることがあれば、やっぱり適温相場が修正され、円売りのポジションが逆回転するリスクもあると思っている」などと話した。