- 出演者
- 矢内雄一郎 片渕茜 平出真有 中原みなみ 岡忠志 諸我晃 青木大樹
オープニング映像。
ニューヨーク株式市場の株価の終値、株式先物、ダウ、ナスダック、為替の動きを伝えた。
アメリカの5月の景気先行指数は前月比で0.5%低下。市場予想も下回っている。第2四半期から第3四半期にかけて実質GDP成長率が1%未満になると予想されている。景気後退の兆候はみられないものの、インフレや高金利が個人消費を圧迫しているためとしている。
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アメリカの5月の中古住宅販売件数(前月比):411万戸(↓0.7%)。市場予想410万戸を上回っている。5月中古住宅販売価格(前年比):中央値41万9300ドル(↑5.8%)。過去最高となった。発表元・NARは「今後数カ月で在庫の増加により販売件数が増え、価格が抑えられるだろう」と指摘。
アメリカの6月PMI(購買担当者景気指数)速報値(前月比)は総合54.6(↑0.1)、サービス業55.1(↑0.3)、製造業51.7(↑0.4)。低下するとの市場予想に反しプラスとなった。発表元・S&Pグローバルは「指数は2年2カ月ぶりの高水準で、4−6月期が堅調に終わることを示唆している」と指摘。
アメリカ・ナスダックで先週、日本企業が投資家向けのイベントを開催。いま海外市場で日本企業が攻めの姿勢を見せているが、その背景には歴史的な円安水準があった。ハイテク企業が数多く上場するアメリカ・ニューヨークのナスダック証券取引所で20日に開かれた投資家向けのIRイベント「NASDAQ JAPAN IR EVENT」。ヘルスケアや不動産分野などコロナ禍以降にナスダックに上場した日本企業4社が参加。120人以上の投資家に業績や成長性をアピール。ブロックチェーン技術を開発する日本企業『アーリーワークス』小林聖CEOは「AI(人工知能)の活況ぶりを見ていて、このチャンスがブロックチェーンに流れてくる可能性は非常に高いのでは」と述べた。アメリカでの上場には課題もある。ナスダックの日本企業10社のうち9社は上場時の株価から大幅に下落。上場廃止に追い込まれた企業もある。3300社以上が集まるナスダックでは、投資家による選別も厳しい。「巻き返しに向け円安が好材料になる」とイベント主催者『メディロム』江口康二CEOは指摘している。
ドル円相場は160円に近づく展開。あおぞら銀行・諸我晃さんがスタジオで解説。「金曜日はヨーロッパのPMI(購買担当者景気指数)が悪く、米国のPMIがよかったので相対的にドル買いが強まった面はあるが、ドル買い地合いになると円が売られやすい状況は継続。ドル円は7営業日連続上昇。1週間で3円の円安が進んでいる。4月の高値160円24銭を超えて円安が加速すると為替介入がいつ入ってもおかしくないのでは」とコメントした。日本がアメリカの為替慣行に関する監視リストに追加されたが、為替介入の障害になることはあるかどうかについては「監視リストに加わった理由が対米国貿易黒字と経常黒字に関する部分。“日本の為替運営には透明性がある”とのコメントもあったため、介入の障害になることはないのでは」と答えた。
為替の値動きを伝えた。
諸我晃さんのドル円予想レンジは、159.20円~160.20円。諸我さんは「金曜日は、米国PMI(購買担当者景気指数)が強い結果になったことで、ドル円は4月以来の159円台後半まで上昇。きょうは日銀の主な意見が公表となりますが、それ以外、大きな指標もないことからドル円は高値圏でもみ合う展開になりそうです。6月は多くの国で金融政策会合が行われ、グラフを見ると各国の政策金利は高止まりしていましたが、カナダ中銀・ECB・スイスが利下げをし、日銀は利上げを開始しています。日米の政策金利差は大きく、当面は円キャリー取引の継続が、相場の下支えになりそうです。日銀は債券買い入れの減額、追加利上げを進めていくとみられるため、金融政策スタンスの違いは円の買い戻し材料です。ドル円相場は徐々に下落に向かうと考えています」などと話した。
10年国債の値を伝えた。
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りそなアセットマネジメントの戸田浩司さんの日経平均予想レンジは、3万8300円~3万8700円。戸田さんは「日経平均は5月以降、膠着感を強めています。円安が進み、為替防衛のためにも早期の利上げが行われるのかが市場の関心となりそうです。今日は、6月の日銀金融政策決定会合の主な意見が公表されるので、為替や長期金利の反応をにらみつつ、神経質な展開になりそうです。アナリストによるTOPIXの業績予想は、全体を見ると堅調です。輸送用機器などが日本株を大きく牽引していますが、認証不正問題などがあり伸びに陰りが見られ、指数上昇の足かせになっている印象です。勢いがあるのは、デフレ脱却などの期待から保険業や銀行業は業績見通しの切り上がりが顕著です」などと話した。
イギリスを国賓として訪問中の天皇陛下は、イギリス・ロンドンにある日本文化の発信拠点を視察された。25日からのイギリス側の公式日程が始まるのを前に、天皇陛下1人で日本大使館関係の行事に参加。ジャパン・ハウス・ロンドンは高級住宅地にあり、日本の伝統工芸品や名産品を販売している。工具箱が約2万3000円で売られていた。地震で大きな被害を受けた石川・輪島市・輪島塗が置かれている場所で、イギリス人館長が日本技術のすばらしさを説明。輪島塗のお椀が約4万円、コップは2万5000円だった。泊まられているホテルには現地の商工会議所の会頭ら財界人や英国で活躍中の指揮者やバレエダンサー、日本にゆかりのある英国人や現地の大使館員らがきていた。
23日、イスラエル・ネタニヤフ首相は、武器供給の遅れを巡るアメリカとの確執について「近い将来に解決されると信じている」と述べた。ネタニヤフ首相は閣議で「約4カ月前からアメリカのイスラエルへの武器供給が著しく減った」と説明し、「水面下で交渉を続けても変化なく、公の場で表明することに決めた」と話した。ネタニヤフ首相は先週、ビデオ声明を発表し、アメリカ政府の対応を批判していた。
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「24日 日銀金融政策決定会合の主な意見」など、今週の予定を紹介した。
11月のアメリカ大統領選に向けたテレビ討論会について、青木さんは「投資家は年後半の最大のテーマである大統領選挙に注目していくのでは。討論会は2回予定されていて、バイデン大統領とトランプ前大統領の支持率はほぼほぼ拮抗。アメリカ国民の8割はトランプ前大統領支持か、もしくは民主党支持と明確となっている中、残りの2割が結果を左右するとみている。過去の討論会と違いオーディエンスがいないですし、質問されていないときにはマイクが入らない。自分の言葉でしっかり政策を伝えていけるのかどうかに注目ですね。討論会後もトランプ前大統領、ハンター・バイデン氏の裁判に絡む話、支持率に影響を与えるイベントがあります。8月には民主党全国大会で、候補者交代のリスクの可能性もゼロではないなど注目イベントがあります。UBSでは、投資家に向けては選挙備えたポートフォリオの構築の観点の必要性も伝え始めたところ」などと話した。日銀金融政策決定会合について、諸我さんは「主な意見は、6月の政策会合での各委員の発言要旨が速報として伝えられるもの。会合は期待されていた債券買い入れの減額は実際に実施されず、声明文で市場参加者の意見を確認後、次の会合で1~2年程度の計画を決定するとしていて、日銀・植田総裁からは“減額は相応の規模になる”との発言もありましたが、各委員からどのような意見があったのか、7月の利上げについても植田総裁は“状況次第でありうる”としていたので、追加利上げに対する各委員の見方も注目です」などと話した。
全国の天気予報を伝えた。
今週末の日経平均予想・予想中央値3万8600円、先週終値3万8596円。マネックス証券・広木隆は3万8800円と予想し「需給要因で薄商いの中、価格が飛ぶ可能性に注意」としている。朝日ライフアセットマネジメント・武重佳宏は3万8000円と予想し、「自社株買い急減で軟調な展開」としている。今週末のドル円予想・先週終値159.80円、予想中央値159.50円。伊藤忠総研・武田淳は159.00と予想し、「米国指標は景気減速とインフレ鈍化を示唆」とみている。2024年下半期のマーケットの最大の注目材料について聞いた。FRBの金融政策が42%。ピクテ・ジャパンの大槻奈那は「FOMCの予想がまだ市場で定まっていない」としている。モーサテ景気先行指数・日本18.6、中国-8.1、欧州9.3、米国−2.3となっている。
青木大樹さんのプロの眼。テーマは「先進国の予防的利下げとゴルディロックス相場」。前半の世界経済について。大きな変化が2つあった。1つは景気後退懸念が低下したこと。より重要とみているのが先進国のインフレ鈍化に伴い予防的な利下げがついに始まった点。コアインフレ率のグラフを紹介。インフレ率の減速傾向が明確となったことでいくつかの先進国の中央銀行では予防的な利下げが始まった。年後半のマーケットというのは景気後退のリスクが低下していく中で予防的な利下げの広がりが何をもたらすのかが大きな焦点になると考えている。金利の影響はやっぱり受けやすいので本来であれば米国の金利の低下、日銀はある程度今金利の上昇を許容する方に見ているので日米の金利差が縮小していくのであればドル安円高に行くはず。ただこれまで米日の金利差との連動を見ると5月以降大きく連動性が弱まってきている。背景にあるのが予防的な利下げの開始というのがキャリートレードを活性化させてきていると考えている。市場ストレス指数のグラフを紹介。青木さんは「ストレスが高まることがあれば、やっぱり適温相場が修正され、円売りのポジションが逆回転するリスクもあると思っている」などと話した。
EUは日本と韓国とそれぞれ安全保障・防衛産業分野で新たなパートナーシップ関係を結ぶ検討に入った。日本とは年内の合意をめざす。防衛産業の振興を目的に、装備品の共同研究開発を視野に入れる。ロシアと北朝鮮は19日、有事の相互軍事支援を含む「包括的戦略パートナーシップ条約」締結で合意。ヨーロッパとアジアが連動した安保リスクにさらされていると判断し連携を強める。ヨーロッパ委員会の高官は日本経済新聞に対し、ヨーロッパとアジアの安保環境は大きく変わる、日本や韓国とより緊密に連携するためのパートナーシップ関係を締結したいと明かした。(日経電子版)