2019年8月にモディ政権はジャム・カシミール州の自治権の撤廃を発表し、軍や治安部隊を動員した。インターネットなどの通信網も遮断されたほか、反対する多くの地元の政治家が拘束された。その後州は政府の直轄地となり、中央政府から派遣されたトップが実権を握った。自治権が撤廃されてから初の国政選挙は、スリナガル市内の投票所の前には長蛇の列が作られていた。投票率は前回の2倍以上の40%近くに達した。今回の選挙では、インド政府の統治の強化を受け入れるかが争点となっている。地元の有力な地域政党はインド政府の統治に反対の立場を示し、支持者たちはモディ首相の退陣を求めている。モディ首相は統治強化の正当性を主張している。3月に総額640億ルピーに上る観光や農業分野の振興策を発表し、地域の安定と経済発展に取り組む考えを強調した。インド人民党はカシミール地方の選挙区には候補者を立てておらず、政府に融和的な政党を支援する意向を示している。
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