モルディブはリゾート地として知られる国で、インドの南西に位置する海上輸送の要衝。インドと中国が影響力拡大を狙って接近を図ってきた。これまでモルディブではクーデターや災害のたびにインドが支援を行ってきた。2013年、ヤーミン大統領がインフラ支援を求め中国路線へ舵を切った。その結果、中国の支援により首都マレと空港を結ぶ橋が中国の支援により建設された。しかし、過度な建設ブームや中国への多額の債務不安から2018年の大統領選でインド重視を表明するソーリフ氏が勝利し再びインド寄りとなった。就任後、ソーリフ氏は初の外郵先でインドを訪問。モディ首相は債務危機のモルディブに約1600億円の資金援助を表明した。こうした中、ソーリフ氏の対立候補として出てきたのが中国寄りのムイズ氏。このムイズ氏が大統領選に勝利し、再び中国よりの路線へ歩むことになった。