アメリカで、連邦政府の当面の資金を確保する新たな「つなぎ予算案」が議会上院で可決され、政府機関の一部閉鎖は回避されることになった。アメリカでは14日、現在の「つなぎ予算」の期限が迫る中、議会上院で与党・共和党が提出した新たな「つなぎ予算案」の審議と採決が行われた。議会上院では、共和党が53議席で多数派となっている。しかし、議事妨害を避けて審議を進めるためには全体の5分の3にあたる60票の賛成が必要で、審議の行方が注目されていたが、民主党の一部の議員が賛成に回ったことで採決が行われ、予算案は賛成多数で可決された。議会下院では11日にすでに可決されていて、政府機関の一部閉鎖は回避されることになった。民主党の上院トップのシューマー院内総務は「この予算案に投票することは悪いことだが、政府機関の閉鎖に賛成するのはもっと悪いことだ」と述べたうえで、つなぎ予算が失効して政府機関が閉鎖されれば、イーロン・マスク氏が率いるDOGE=“政府効率化省がそれを口実に、さらなる部門や人員の削減に踏み切るおそれがあったと説明した。新たな「つなぎ予算案」はアメリカの会計年度が終わることし9月末までとなっている。