一覧表には台湾以外にもアジアや欧米、アフリカの20を超える国や地域が記され、ターゲットの欄には政府機関や通信会社などの組織名が記されていた。盗み取ったと見られるファイルが並んだスクリーンショットも見つかり、チェコの国名コード「CZ」が書かれていた。チェコの国会議員フィシェル氏はスクリーンショットはチェコ政府が2年前に作成したEUの内部文書の一部だと明かし、i-SOON文書の中身が本物だと認めた。文書の一部には2022年5月と書かれた運輸・通信・エネルギー理事会のファイルもあった。EUがロシアからのエネルギー供給を停止するか議論していた2022年当時にチェコ政府でサイバーセキュリティー担当だったシム氏は、i-SOON社がEUのエネルギー政策の情報に価値があると考えて文書を盗み取ったと分析している。チェコサイバー情報セキュリティ庁のキントル長官はi-SOON社はいち民間企業でありながら国家の脅威になっていると語った。