ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、NATO(北大西洋条約機構)の新しい事務総長に、オランダの前首相のルッテ氏が就任した。ルッテ新事務総長は、ウクライナ支援に引き続き力を入れることを強調するとともに、ロシアに対して中国が、軍事目的にも転用できる部品などを供給しているとして、中国の役割に警告を発した。10年間NATOを率いたストルテンベルグ前事務総長は、「平和のための代償を支払う覚悟がなければならない」と、退任演説で強調した。加盟国の結束を維持することも、ルッテ氏の重要な課題で、米国大統領選挙の勝者が誰になるかも注目される。交渉の達人として有名なルッテ氏は「どちらの候補者とも話ができる」と話している。