日本政府が主導するアフリカ40カ国以上の首脳らが参加するアフリカ開発会議TICADが昨日横浜で開幕。その中で石破総理が官民で2200億円規模の投資を表明するなど、アフリカとの連携強化を進めている。アフリカ全体の平均年齢が19.2歳となっており、アフリカの人口予測が2050年には24億人にのぼる世界全体の4分の1になり、2100年には世界全体の3分の1にもなってくるという。アフリカのGDP上位国のエジプト・ナイジェリア・南アフリカは資源が豊富なこともあり知られているが、東アフリカは資源が比較的乏しいということからも、GDP上位国には入っていない。しかし、GDP成長率を見ると、アフリカ全体に比べて東アフリカのほうが上回っている。今後は東アフリカが発展を遂げていくと言われている。その中でも注目されているのがケニアとルワンダ。ケニアの首都ナイロビでは、近年ITを中心としたスタートアップ企業が躍進し、アフリカ版シリコンバレーと呼ばれるほど街も発展を遂げている。脱ガソリン化が進み、2007年から電子決済が普及し、キャッシュレス決済が8割を超えている。先進国が経てきた技術の段階を経ることなく一気に最新技術が普及する経済発展を遂げることを「カエル跳び現象」と呼ぶ。ルワンダはアフリカの奇跡と呼ばれている。1990年~94年は内戦があり、94年には100万人が大量虐殺にあった。国はこれにより荒廃し、政府は復興のための先端ビジネスとして国に誘致。情報通信立国を掲げこれが大成功を収めた。成功の要因は、全土に光ファイバ網を引いたこと。1人当りの国民総所得は94年に比べ8倍にも発展を遂げた。ケニア・ルワンダ・ウガンダはパスポートなしで越境可能。さらに周辺諸国を加えた8カ国が、東アフリカ共同体として単一通貨の導入を目指して経済統合を目指している。仮に実現すれば、非常に画期的でアフリカの成長を牽引する経済圏に発展する可能性があるという。