フランスの議会下院でバイル首相の信任投票が否決され、内閣が総辞職する見通となった。バイル首相が目指したのは財政再生計画への支持。フランスでは財政赤字が拡大していて、バイル首相はそれを食い止めようと歳出削減などを通じた約7兆6000億円規模の財政再生計画を示した。これに野党は強く反発。バイル首相は財政再生計画の是非を問うとして信任投票を行った。9日、マクロン大統領に辞表を提出し、内閣総辞職する見通しとなった。フランス首相の退陣去年12月以降、4度目。マクロン大統領は去年6月、議会下院を解散し選挙に踏み切ったが左派や極右政党に躍進を許し少数与党となった。それ以降、厳しい政権運営が続いている。新首相を任命しても、早い段階で政権運営が行き詰まる可能性が指摘されいる。マクロン大統領は退陣の声に対して、27年まで任期を全うするとしている。