アメリカテレビ界の最高峰・エミー賞で真田広之主演の「SHOGUN 将軍」が作品賞を受賞した。エミー賞作品賞は日本でも大ブームが起きた「24」などが過去に受賞。最高の栄誉を日本人として初めて受賞した。ドラマ「SHOGUN 将軍」は徳川家康と家康に仕えたイギリス人航海士をモデルに陰謀渦巻く関ヶ原の戦い前夜を描いた全10回のドラマ。真田はこれがハリウッド作品初主演、プロデューサーとしても初めて制作総指揮を務めた。「SHOGUN 将軍」は作品賞だけではなく日本人初の主演男優賞、監督賞、脚本賞など18冠を獲得。増加するインバウンドに通じる日本への関心の高さを示している。織田信長がモデルの武将役で出演した尾崎英二郎はディテールへのこだわりを話した。「ラストサムライ」など武将を描いた映画はあったが、プロデューサーなどその多くが欧米人だった。今回は真田と宮川絵里子が主導、時代劇のスペシャリストを配置した。日本人スタッフらが主導した細かいディテールへのこだわり。そこにハリウッドで培われたアメリカの大掛かりな技術が融合した結果だと話す。従来の戦国時代のドラマと違い、女性目線を取り入れた決断も時代にマッチしたと話す。コロナ禍で変わった米国社会の多様性も映し出しているという分析もある。