古代文明の遺産が豊富なエジプトの観光産業は、再び外貨収入の大きな柱となりつつある。今月には大エジプト博物館が正式にオープンした。約840億円を日本がODA(政府開発援助)で融資。古代の王朝にまつわる出土品など合わせて10万点以上を収蔵。記念式典ではシシ大統領が「私達は歴史に新たな1章を開く」と挨拶した。エジプトは「アラブの春」が起きた2011年以降、治安が不安定化し観光客が激減。コロナ禍では厳しい状況が続いた。2022年以降、観光客はようやく回復し業界は活気を取り戻している。観光客は去年、過去最多に達した。大エジプト博物館のアフマド・ゴネイム館長は「(開館で)エジプトを訪れる観光客は増加するだろう」と期待を示した。ピラミッドエリアでは、民泊など新たなビジネスを模索する動きも出始めた。民泊オーナーのムハンマド・ハッターブ氏は「エジプトの観光客の流れをピラミッド周辺地域全体に広げていきたい」などと話した。観光客の増加に伴い課題となっているのがガイドの人材確保。旅行会社では自社でガイドを育成している。ヤセル・ムスタファ社長は「ぜひ日本人に昔のエジプトも現代のエジプトも経験してもらいたい」と話した。
